こんにちは、ソフトウェアエンジニアのt-poyoです。
今回は、
- 「estieという社名は知っているが、『何を作っているのか』がわからない」方へ向けて!
- estieの主力サービス「estie マーケット調査」は、なにができるサービスなのか?どういった課題を解決しているのか?をわかりやすく説明していきます!
不動産に関わった経験のない読者のみなさまにも「すごいサービスだな!」と思ってもらえると嬉しいです。
執筆の背景
estieのプロダクトはすべてtoB向けで、その機能等を全て公開していません。未公開の新規事業も多数あります。ですのでせっかくestieという社名を知っていただいても「何を作っているのか」がわかりにくいな…と日頃から感じていたため、執筆に至りました。
では早速本題へ移ります
estieの主力サービス、「estie マーケット調査」とは
株式会社estieは、不動産DXを推進するスタートアップ企業です。自社で構築している不動産データベースを活かし、様々な不動産データを活用する事業を展開しています。
住宅用不動産ではレインズをはじめとした網羅的なデータベースが構築・提供されており、その存在をご存じの方も多いと思います。しかし、オフィスやホテル・店舗や倉庫などが含まれる商業用不動産ではそういったデータベースがほとんど存在しません。
ですので、商業用不動産におけるデータ活用というと
- 定期的なヒアリングや、メール・FAXでやり取りされるデータを自社で使いやすいように整理する
- 現実的なデータ量の範囲内で、経験による意思決定をおこなう
ことが一般的でした。このような「商業用不動産のデータ不足」という課題にメスを入れたのが「estie マーケット調査」です。
まず、我々が収集し、estie マーケット調査で提供する「不動産データ」が何なのかお見せします。
この一覧を見て「なるほどねー」と思えたあなたはかなり不動産に興味がおありのようですね。ぜひ一緒に働きましょう!カジュアル面談のフォームを貼っておきます↓
しかし、どういったデータがあるのかわかっても、活用のイメージまで沸く方はあまりいないかもしれません。そこで、具体的な活用シーンを一緒にシュミレーションしてみましょう。意外とわかりやすいです。
データの活用
あなたはビルオーナー
ある朝起きると、あなたはビルオーナーになっていました!渋谷駅から徒歩5分、5年前に建てたばかりの新しいビルです。すごいですね。近隣には同じようなオフィスビルが立ちならんでいて、聞いたことあるような会社が入居しています。社員とおぼしき方々が出入りしていますね。
しかし、あなたのビルにはまだ誰も入居していません。このままでは固定資産税ばかりが引かれてしまい、所持金は減る一方です。近隣のオフィスビルと同じように、入居してくれる会社を探さなければなりません!
ではまず最初に、値段を決めましょう!
値段を決めよう
あなたが何かを所有していて、それを売ったり貸したりしたりするために値段を決めたいとします。最初にとる行動は何でしょうか?
ズバリ、相場を調べたくなると思います。
つまり、同じ物か、あるいは似たような物が最近幾らで取引されていたのかを知りたいわけです。ここで、estie マーケット調査の出番です。
[コラム]
不動産は通常の消費財と異なり、同一のものが存在しないという特徴があります。「同じ場所にある同じビル」や「ビル内での同じフロア(階)」は複数存在できないですよね。従って相場を調べる際には、対象となる不動産と同じ「ような」ものについて調査します。同じ「ような」物件は需給において競合するため、業界では「競合物件」などと呼ばれることがあります。例えば、近い場所で/同じくらいのサイズで/同じくらい新しくて/同じくらい使いやすい……という風に「競合物件」を探します。
これがestie マーケット調査のトップページです。
この画面では、ビルやその入居募集情報にまつわる条件を使い、ビルを検索することができます。あなたのビルと似たようなビルを探すために、検索条件を入力しましょう。渋谷区徒歩5分、竣工年は2018年です。
すぐに結果が表示され、48件のビルがヒットしました!
街を実際に歩いても築年数はすぐにはわからないし、徒歩分数も調べるのに手間がかかりますが、このプロダクトを使うことで一瞬で絞り込むことができるんですね。これは革命かもしれません。
次に、この検索結果を保存しましょう。「該当物件のリスト作成」というボタンを押して、「物件リスト」を作成すると、検索結果を保存して何度でも見ることができます。これが物件リストの画面です。
「分析」という機能で、検索結果に出ていた48件のビルに対してさまざまな角度から分析ができます。いまは値段を決めたので、48件のビルの賃料について見ていきましょう。
このグラフを見ると、あなたのビルに類似したビルはだいたい31,000円/坪程度で貸し出しがおこなわれているようです。また、平均値(青い折れ線)に注目すると、全体の傾向がわかります。少し賃料が下がってきているでしょうか?強気に32,000円/坪で募集を出してみるのか、それとも30,000円/坪で早めに借り手を見つけたいのか。ここから先はあなたの戦略次第です!
入居者を探そう
値段が決まったら、次は借りてくれる企業を見つけなければなりません。ここでもestie マーケット調査が役立ちます。なんと、ワンクリックで「テナントデータ」とよばれるビルの入居企業のリストを手に入れることができます!「アタックリスト作成」ボタンを押してみましょう。
一瞬で「アタックリスト(営業候補のリスト)」が作成できました。先ほど検索にヒットした48件の「競合ビル」に入居している企業のリストです。企業情報に加え、「推定専有面積」というだいたいの契約面積の値も算出しています。
あとは簡単で、この企業に営業をかけていけばよいわけです!自分で電話してもいいですし、懇意にしている仲介業者に相談してみてもよいでしょう。どんな企業が入居してくれるのでしょうか、実際に自分のビルに人が出入りするイメージが沸いて、ワクワクしてきますね。
動向を探ろう
さて、営業先のリストも作ったので一安心…とはいきません。不動産の価値は変動し、ニーズは常に変化しています。競合ビルが高値で契約しているのに、あなたのビルはずっと安値で貸し出してしまったらすごく損していることになりませんか?
こんなときにもestie マーケット調査は役に立ちます。「通知」機能をONにしてみましょう!
これで、なんと「物件リスト」に保存されているビルに動きがあったとき、メールでその内容を受け取ることができます。例えば、新しい入居者募集が公開された時や、すでに公開されている入居者募集の価格が変動したときにそれを観測できるわけです!
市場の変化をしっかりと観測して、抜け目ないビルオーナーになりましょう。
まとめ
以上が、「estie マーケット調査」を利用する際の簡単なシュミレーションでした。いかがだったでしょうか?経験や感覚があまりなかったとしても、まずはデータを参照し、根拠のある意思決定ができそうですね。
ご紹介したユースケースは実はまだほんの一部で、様々な業務やデータに向き合ったプロダクトを日々作っています。もっと知りたくなったでしょうか?一緒に作りたくなったでしょうか?
我々はまだまだ発展途上であり、不動産データでさまざまな未来を描いて日々お客様に向き合っています。一緒に日本の産業の未来を切り拓きませんか?ご応募お待ちしています!