物件取得や賃料設定など幅広い業務で活用
東京23区・大阪ビジネス地区を中心に好立地のオフィスビル、住宅、ホテルを保有されている清和綜合建物株式会社より、理事 宮本様、投資運用部長 峯村様、経営企画部 参事役 髙橋様に、estie マーケット調査導入までの経緯や活用方法についてお伺いしました。
会社紹介
貴社についてお教えください
当社は旧第一銀行(現みずほ銀行)の関連不動産会社として設立されて以来、ビル賃貸事業を中核とする関連不動産事業を広く展開しています。
「お客さま志向」「堅実・誠実」「社会との共生」「未来志向」を『私たちが大切にするもの』として掲げお客さまや社会のニーズに向き合っています。
事業内容は大きく分けて、ビルディング事業、住宅事業、ソリューション事業、不動産管理受託業務の4つの柱に分類されます。なかでも、ビルディング事業は、不動産賃貸、コンサルティング、運営管理などの幅広い分野においてサービスを提供しています。
会社が抱えていた課題
課題を感じている部分はありましたか?
従来は、競合ビルの建物情報や募集賃料等については、基本的に仲介会社さんへヒアリングを行い、担当者が丁寧に積み上げてくる情報を整理するという方法で当社はデータを整備していました。
ただし、主観的、属人的にいろんな人がいろんなデータをとってくることがあるので、客観的、一般的なデータをどこかで入手できないのか、との課題認識がありました。
また、情報収集には時間と手間暇がかかります。web検索をしても賃料などの数字は「ご相談」と書いてあることが多く、1つ1つ聞かないとわかりません。また、3万円前半といったような曖昧な数字が出てくることもあり、情報を迅速かつストレートに入手できる合理的なものは何かないのかなと思っていました。
もちろんヒアリングを行うことは重要で必要と考えていますが、スピーディーに分かりやすく一覧でデータを収集できるものはないか社内で話をしていたところです。
導入の背景
estie マーケット調査を知ったきっかけについて教えてください
みずほのグループ会社さんから紹介いただいたのがきっかけです。このようなサービスがあることは以前から認識していましたが、実際に導入を検討したことはありませんでした。
提案を受けた後は、導入を進めるためにestie マーケット調査を導入している他社へも利便性や活用方法をヒアリングして、検討を進めました。
提案から導入まで、どのようなことを検討されましたか?
はじめは当社の規模ではオーバースペックではないのかと考えていましたし、トライアルとして一定期間使用してみて、コストに見合うアウトプットがあげられないのであれば正式導入を見送るつもりでした。
また、社内複数の部署で役に立つもの、活用できるものでないと導入が難しいと判断し、リーシング活動やテナント管理を担当する事業部門だけではなく、ソリューション部門や企画部門にも声をかけて検証を進めました。
当初は、所有物件数が多く、estie マーケット調査をたくさんの人が使うような会社でないと有効活用できないのではないかと考えていたのですが、使ってみると逆に当社のような規模感でも、有効な使い方はあるのでは、との考えに変わりました。他社には他社に応じたestie マーケット調査の使い方があると思うのですが、東京や大阪で賃貸オフィスビルを運営する当社にとっても使い方次第では充分に活用できると感じました。
実際に社内で収集したアンケートでは、「estie マーケット調査がないと困る」という強いリクエストが社内にあったことも、今回は正式導入した大きな理由です。
導入後の効果や利用方法
具体的にどのようにご利用されていますか?
賃料設定に関する業務では
保有している物件ごとに、基準となる賃料を半年に1回設定していますが、estie マーケット調査を使うことで説得力のある資料の作成が可能となりとても役に立っています。整理された情報が好きなタイミングで一覧することができるというのが特に良いです。
物件の売買にあたってマーケット調査を行うソリューション部門では、スピードを求められることが多いのですが、基本的な情報については毎回仲介会社にヒアリングをする必要がなくなったため大幅に時間短縮されました。
情報収集業務では
仲介会社をはじめ同業他社と話す際にも、何もデータを持っていない状態で話を聞くのと、データや蓄積された情報を知った状態で話すのとではスムーズさや話の深さが変わってくるため、より精度の高い情報が得られるようになりました。 例えば、とある不動産会社と話すときに、リーシング状況がよく話題に出ますが「順調にリーシングが進んでいるのか、もしくは苦戦しているのか」について彼らの話をそのまま鵜呑みにはできません。
しかし、事前にestie マーケット調査を確認してe-賃料(estie独自の推定賃料)と比べ高い募集賃料のまま400日が経過していることなどが分かった上であれば、苦戦している原因を理解した上で情報交換できます。 また、「リーシングが順調だ」という話を聞いた後に、estie マーケット調査でその物件の募集状況を確認することで、どのような条件であればリーシングがうまくいくかを知ることもできます。 同業他社と情報交換した内容を社内に展開する際の裏付けとして活用ができます。
物件取得業務では
物件取得を担当しており、週次で情報入手した物件情報の検討会を行うのですが、その際にestie マーケット調査を使って、それぞれの物件データを画面に映しながら行います。 競合となりそうな物件の基本情報や募集状況についてはestie マーケット調査で確認しています。そのため、estie マーケット調査は物件検討時のGoogle Map, Google Earthと並ぶ、必須ツールとなっています。
estie マーケット調査は、たくさんの情報から、速く浅く網羅的に確認したい時にとても重宝しています。
本気で購入検討する物件については仲介会社に個別にヒアリングをし、近隣の競合物件との比較等のプロセスが必要だと思うのですが、その段階より前に、「とりあえずどのような物件なのか?」と調べたい場面ではいちいち仲介会社に聞く訳にもいかず、難儀していました。
ですが、estie マーケット調査を見ると、物件のスペックも募集情報もすぐにわかるし、入居しているテナントの概要もわかるので物件を初期段階でふるいにかけるには大変有用です。ビル取得検討のスピードも向上しました。
最後に
estieへ今後期待することなどあれば教えてください
estie マーケット調査を中心に、当社業務のインフラ整備なども出来るので、欠かせないサービスになってくる可能性があると思っています。こういうツールは大体入れっぱなしで後からのフォローがないことも多いのですが、現在月に1度の定例会でフォローをしていただいているのでとてもいいと思います。変わらず続けていただき、改善要望や使い方の相談にも乗っていただきたいです。
また、物件の所有者が変わった時の情報や、物件の売買情報、J-REIT物件のキャップレート情報などの拡充や、テナントデータの更新頻度が高くなると嬉しく思います。