企業のエントランスのポイント7つ|エントランスに取り入れたい機能6つ

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. 企業のエントランスが大切な理由3つ
  2. 企業のエントランスに取り入れたい機能6つ
  3. 企業のエントランスのポイント7つ
  4. 企業のエントランスを作る前に確認すること
  5. 企業のエントランスにおすすめの小物4つ
  6. 企業のエントランスを工夫しよう

企業のエントランスが大切な理由3つ

企業のエントランスは企業の出入り口ですので、お客様・従業員ともにわずかな時間しか滞在しないものです。しかし、エントランスとは企業の顔でもあるため、エントランスの第一印象で、その企業へのイメージを大きく左右するほど重要なものでもあります。


はじめに、企業にとってなぜエントランスが大切なのか、3つの視点から解説します。

1:ブランドイメージの確立に繋がる

企業のエントランスは、企業ごとにさまざまなデザインを取り入れ、工夫することができる場所です。


エントランスにコーポレートカラーを取り入れたり、素材にこだわったりするなどの工夫をすることで、企業のイメージを伝えられますし、企業理念などのメッセージをさりげなく伝えることもできます。


カラー・ロゴ・メッセージなどで、企業のブランドイメージを伝える工夫をすれば、エントランスに入るだけで、企業イメージを伝えることができます。つまり、エントランスにこだわることで、企業ブランドイメージの向上につなげられるのです。

2:お客様の第一印象を決める

お客様の第一印象は、その企業のエントランスで決まるといっても過言ではありません。エントランスはお客様が最初に目にするものです。人の第一印象が数秒で決まるといわれるのと同じように、企業の印象もお客様が最初に目にするエントランスの印象で決まるからです。


エントランスに統一感がなく落ち着かない印象を感じたり、清潔感がない印象を受けたりすると、お客様はマイナスの印象からスタートすることになります。最初にマイナスな印象を与えてしまうと、商談にもマイナスとなる可能性すらあります。


第一印象をよくするためにも、エントランスはこだわりを持って設計しましょう。

3:従業員のモチベーションアップに繋がる

企業のエントランスは、従業員が毎日利用する場所でもあります。従業員にとっても魅力的なエントランスであれば、会社への帰属意識の向上やモチベーションアップにも繋げられます。


エントランスをデザインする際には、従業員にとっての使いやすさや心地よさ、また利便性なども考慮することをおすすめします。

企業のエントランスに取り入れたい機能6つ

企業のエントランスは、企業の顔としての役割を果たすために、利便性や印象の面から、6つの取り入れたい機能があります。6つの機能についてそれぞれ検討することで、企業の顔となる理想的なエントランスに近づけることができるのです。


企業のエントランスを設計する際に、ぜひとも取り入れたい6つの機能を詳しく解説します。

1:ブランディング機能

ブランディング機能とは、企業のエントランスでその企業らしさを表現することで、企業イメージのアップを図ることです。企業イメージのブランディング戦略のひとつとして、オフィスエントランスも活用できるのです。


企業のエントランスには、高級ホテルのようなラグジュアリー感を持つところもあれば、アクリル板などに企業名を表示するだけのシンプルなところもあります。


エントランスで顧客へ伝えたい自社イメージを表すためには、企業ロゴなどとコンセプトデザインを統一したり、コーポレートカラーを上手に取り入れたりすることが有効です。

2:PR機能

企業のエントランスは、多くの人に目に触れる場所ですので、企業情報・商品情報などのPRスペースとしても活用できます。


商品を陳列した展示スペースを設けたり、ショールームとして商品を体験してもらったりするスペースにもなります。また、動画映像をスクリーンやディスプレイスクリーンに写して流してもよいでしょう。


お客様がエントランスの展示を目にすることで、自社の商品やサービスに興味を持ち、商談において会話の切り口になる可能性もあります。

3:コミュニケーション機能

企業のエントランスは、ソファーなどの応接セットや、テーブル・イスを設置することで、気軽な打ち合わせができるスペースにもなります。応接室や会議室よりも、フランクにコミュニケーションをとれるため、エントランスでの何気ない会話がビジネスにつながる可能性もあります。


第2の応接、会議室として活用されている企業もありますので、エントランススペースに余裕を持たせ、ちょっとしたミーティングコーナーを作ることをおすすめします。

4:セキュリティ機能

企業のエントランスは、関係者以外の立ち入りを防ぐためのセキュリティ機能も求められます。


防犯カメラを設置することは、万が一のときの証拠として役立つだけでなく、防犯カメラがあることで事件の未然防止に役立つこともあります。


また、オフィスフロアでは、企業の重要な情報や個人情報を取り扱うため、関係者以外が立ち入れないよう、入退室管理システムも必要です。入退室管理システムを導入することで、ICカードやテンキーなどで認証しなければ入退室できなくなるため、セキュリティが強化されます。

5:無人受付機能

お客様が来訪された際に、スムーズに担当者へ連絡が取れるよう、エントランスには受付のシステムも必要です。受付システムを設置することで、受付に人を配置する必要がなくなるため、人件費の削減になりますし、入退出の記録も残るので、セキュリティ面でも安心です。


内線電話機だけでなく、タッチパネル式のものもあります。外見だけでなく、機能面でも使いやすいものを選ぶとよいでしょう。

6:ホスピタリティ機能

企業のエントランスには、お客様がリラックスして快適に過ごせるホスピタリティ機能も求められます。


短時間であってもお客様にお待ちいただくのであれば、快適に過ごしていただきたいものです。事務的に必要なものを配置するだけでなく、照明を工夫したり、観葉植物を配置したりして、リラックスできる空間づくりを心掛けてください。

企業のエントランスのポイント7つ

続いて、企業のエントランスをデザインするときに意識するとよい7つのポイントをご紹介します。7つのポイントを押さえることで、企業の顔として、企業イメージアップにつながるエントランスを実現できるでしょう。

1:コーポレートカラーを使う

コーポレートカラーとは、企業の特色を社内外に印象付けるために使われる色のことで、ロゴマーク・看板・広告などで使われています。


エントランスは企業の顔でもあるため、コーポレートカラーを取り入れることで、統一された企業イメージを表せます。


また、企業が取り扱う商品やサービスのイメージに合わせることもあります。高級ブランドであれば、モノトーンなどシックなカラーデザイン、若い企業であれば明るい色が使われることが多いです。

2:ロゴを活用する

オフィスの入り口に何も書かれていないと、「ここで合っているのかな」とお客様を不安にさせてしまうことになります。エントランスにロゴを表示することで、ひと目で訪問先の会社であることが分かるようになります。


ロゴの表示方法としては、アクリル板・切文字・LEDなどがありますが、コストが安く手軽な方法としてはカッティングシートタイプのものもあります。自社のイメージに合った方法で、ロゴを表示することをおすすめします。

3:明るさを考える

企業のエントランスの照明は、コーポレートイメージに合うよう、機能面よりも印象に残ることを優先に決めるとよいでしょう。


エントランスの照明は、執務執行エリアのように明るさを重視する必要性は低いため、照度を低めに設定し、社名ロゴなどにスポットライトを当てて浮かびあがらせるような工夫も効果的です。

4:従業員が使いやすいか考える

企業のエントランスが、お客様への印象という視点で重要であるのと同じように、エントランスを毎日利用する従業員の視点も外せません。


毎日オフィスへ出入りする従業員にとって、入退室に余計な手間がかかるのはストレスになります。従業員が使いやすいかどうかも考えることをおすすめします。


また、従業員にとって魅力的なエントランスは、会社への帰属意識を高め、仕事へのモチベーション向上にもつながるといわれています。従業員にとって、快適な空間づくりを心掛けることが大切です。

5:動線を確保する

企業のエントランスは、出入りする人の数や頻度に合わせて、十分なスペースを確保する必要があります。設計するときには、複数名がすれ違うことも想定したうえで、広さや配置を決めるとよいでしょう。また、配送物を搬入する際の動線を考えることも必要です。

6:オフィス全体とマッチするか考える

企業のエントランスは、エントランス部分だけで設計するのではなく、オフィス全体の1パーツとして考えてください。エントランス部分だけ凝って、他のスペースとのバランスが悪くなるようなことは避けましょう。


一般的に、企業のエントランスは開放的なものが好まれますが、事業内容によってはこぢんまりとしたものが適する場合もあります。事業内容と照らし合わせ、オフィス全体とのバランスも考えて設計してください。

7:他のスペースとの関係も考慮する

企業のエントランスは、オフィススペースと外部との間に位置します。会議内容や執務中の重要な会話が外部に漏れないよう、他のスペースとの関係も考慮して設計する必要があります。


重要な情報を取り扱うスペースは、エントランスから離れた場所へ設置するのが理想ですが、それが難しいときには、防音性についても配慮する必要があります。

企業のエントランスを作る前に確認すること

企業のエントランスの主な目的は、お客様をスムーズに案内することと、企業PR効果です。この二つの効果を発揮できるよう、自社の業務内容やブランドイメージを念頭に置いたうえで、企業エントランスの設計を行うようにしてください。


また、同じフロアに別会社がいると共用部分に受付は作れないことや、自動ドアを使用したエントランスにしたい場合は賃主の許可が必要なことなど、事前に確認をして、より魅力的なエントランスにしましょう。

企業のエントランスにおすすめの小物4つ

企業のエントランスの利便性向上や雰囲気づくりに役立つのが、小物アイテムを配置することです。エントランスに置くことで、企業のイメージアップにつながるもの、利便性向上につながるものを4点ご紹介します。

1:アロマ

高級ホテルなどでは、エントランスでアロマを焚くことで、香りによるリラックス効果を取り入れることがあります。オフィスのエントランスにアロマディフューザーを配置し、企業イメージにあった香りで満たすことで、視覚だけでなく嗅覚でも感じてもらえるようになります。


また、リラックスしてもらいたいようなときには、リラックス系のアロマを焚くのもよいでしょう。

2:デザイン性の高い受付電話

受付スタッフがいない場合、エントランスに受付用の電話を配置することは必須といえます。受付の電話には、色・デザイン・サイズなどさまざまなものがありますので、エントランス全体の雰囲気に合うような、デザイン性の高い受付電話を選ぶとよいでしょう。

3:時計

企業のエントランスにいらっしゃるお客様の多くは、待ち合わせ時間に合わせて受付に到着します。ひと目で時間が分かるような時計を置いておくと、お客様にとって親切です。

4:観葉植物

観葉植物の緑には、リラックス効果があるともいわれていますので、スペースに余裕があれば観葉植物を置くことをおすすめします。


観葉植物を選ぶ際には、日陰でも育つものを選ぶとよいでしょう。また、植物によっては、仕事運などの風水効果を期待できるものもあります。また、観葉植物を置くのであれば、枯れることのないよう、植物の手入れもするようにしてください。

企業のエントランスを工夫しよう

企業のエントランスを工夫することで、お客様への印象をアップするとともに、従業員のモチベーションアップにもつなげることができます。


エントランスは企業の顔ともいえる重要な場所ですので、機能面だけでなくデザイン面でも工夫し、イメージアップできるようなエントランスを設計することをおすすめします。

監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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