オフィス内装工事について|オフィス内装工事にかかる主な費用9選などを紹介
- オフィス移転
- 2021/02/01
オフィス内装工事について
近頃のオフィス内装工事では、様々な工法や素材を使うことが増えています。それに伴い施工は複雑になり、知識に基づくより良い発想と技術が求められるようになりました。しかし、基本的な流れは同じです。
間仕切り・壁工事から始まり、回線・床・OAフロア・天井・電気・給排水・セキュリティ・防災・空調などの工事を行なっていきます。つまり、オフィス内装工事には基本的な知識と技術はもちろん、時代の流れに沿う発想と柔軟な対応力が必要になるのです。
オフィス内装工事おける費用の相場3選
オフィス内装工事における費用の相場は、主に坪単価で算出されます。しかし、スケルトン物件と居抜き物件では同じ坪数でも費用が大幅に異なります。そのため、当記事では坪単価・スケルトン物件・居抜き物件の3つに分けて費用相場を紹介していきます。
オフィス内装工事おける費用の相場1:坪単位による相場
オフィス内装工事における費用の相場1つ目は、坪単価による相場です。1坪あたりの相場は、約10万円~30万円と言われています。
しかし、坪単位で算出された費用はあくまで相場です。立地・規模・施工方法・使う素材などによって、同じ坪数でも結果的な費用には大きな差が出ることもあります。
オフィス内装工事おける費用の相場2:スケルトン物件の相場
オフィス内装工事における費用の相場2つ目は、スケルトン物件の相場です。スケルトン物件のオフィス内装工事にかかる費用は、坪単価で約20万円~40万円が相場となっています。
スケルトン物件とは、床・壁・天井など内装部が全て撤去された状態(原状回復された状態)の物件です。電気設備や空調設備などは初期工程の計画・設計を経て設置することになるため、スケルトン物件ではない物件と比べて、費用と時間を多く要します。
さらに、スケルトン物件で1から図面作成を行なう場合には、設計契約費(総額20%ほど)が上乗せされます。以上のようにスケルトン物件は費用と時間がかかるため、居抜き物件を選択する個人・企業が多いのです。
オフィスは前テナントを残した状態で不動産に出されることが多く、費用削減の目的で居抜き物件を見つけることは比較的に容易です。しかしレイアウトにこだわりがある場合は撤去などの手間がかかるため、スケルトン物件の方が作業は進めやすいでしょう。
オフィス内装工事おける費用の相場3:居抜き物件の相場
オフィス内装工事における費用の相場3つ目は、居抜き物件の相場です。居抜き物件でオフィス内装工事を行なう場合は、坪単価で約15万円~35万円が相場となっています。
居抜き物件とは、前に入っていたテナントの設備が撤去されていなかったり、そのまま再利可能なレベルで残されていなかったりする物件のことです。前テナントがオフィスの居抜き物件であれば、オフィスに適した設備・床・照明などを新たに設置することなく使えます。
オフィス内装工事にかかる主な費用9選
オフィス内装工事では、仮設・軽鉄・内装・健具・パーテーション・電気設備・空調換気設備・消防設備・サインといった工事工程があります。各工程で、費用がかかります。それぞれ、どのくらいの費用を要するのか確認しておきましょう。
オフィス内装工事にかかる主な費用1:仮設工事
オフィス内装工事にかかる主な費用1つ目は、仮設工事です。仮設工事とは、内装工事を効率的に行うための準備工程で、床や壁の養生や天井工事の足場組みなどを行ないます。また、毎日行う清掃費や廃材処分費なども含まれています。
仮設工事にかかる費用相場は、都内33坪のスケルトン物件の場合で約13万円です。居抜き物件では状況によりますが、準備工程が不要な状態であれば省かれます。
オフィス内装工事にかかる主な費用2:軽鉄工事
オフィス内装工事にかかる主な費用2つ目は、軽鉄工事です。軽鉄工事とは、天井や壁に骨組みを設置する工事のことで、軽鉄(鉄の部材)で下地を作った後にプラスターボード(石膏ボード)を貼り付けて壁を作ります。
都内33坪のスケルトン物件の場合、軽鉄工事にかかる費用の相場は約23万円、居抜き物件では約15万円となっています。
オフィス内装工事にかかる主な費用3:内装工事
オフィス内装工事にかかる主な費用3つ目は、内装工事です。壁・天井・床面の仕上げを行ないます。具体的には、軽鉄工事で設けた壁面にパネル設置を行なったり、床面にタイルカーペットなどを敷いたりといった作業で見た感じを整えていく作業です。
費用相場は、都内33坪のスケルトン物件で約330万円、居抜き物件では約62万円となっています。
オフィス内装工事にかかる主な費用4:建具工事
オフィス内装工事にかかる主な費用4つ目は、健具工事です。ドア・窓など開口部に取り付ける設備を健具といい、木製と金属製があります。ドアやふすまは木製健具、ガラスやアルミサッシは金属製健具に分類されます。
健具工事の費用相場は、都内33坪のスケルトン物件で約78万円、居抜き物件で約5万円となっています。ドアに取り付ける健具は室内の出入りに必要なため、居抜き物件ではそのまま残されているケースが多く、スケルトン物件よりも費用がかなり削減されます。
オフィス内装工事にかかる主な費用5:パーテーション工事
オフィス内装工事にかかる主な費用5つ目は、パーテーション工事です。間仕切りを構築する工事のことで、軽鉄工事では動かせない従来の壁を設置し、パーテーション工事では今後のレイアウト変更にも対応可能な可動性のある壁(パーテーション)を設置します。
都内33坪のスケルトン物件の場合は、約85万円が費用相場となっています。居抜き物件では、前テナントがオフィスであればパーテーションはそのまま残されていることが多いため、省かれるケースが多いでしょう。
オフィス内装工事にかかる主な費用6:電気設備工事
オフィス内装工事にかかる主な費用6つ目は、電気設備工事です。オフィスでは作業のために電気が必要ですので、電線・コンセント・照明・LANケーブル・電話機など電気系統や回線類に関する設備を取り付けます。
費用相場は、都内33坪のスケルトン物件で約53万円、居抜き物件で約12万円となっています。一般的に床・天井・壁などをいったん取り外して工事を行なうことが多いため、同一設備工事会社に依頼すると工期・費用が抑えられます。
オフィス内装工事にかかる主な費用7:空調換気設備工事
オフィス内装工事にかかる主な費用7つ目は、空調換気設備工事です。換気扇・エアコンなど設備の設置と、設備の利用に際して必要な配管工事を行ないます。試運転までを済ませて、空調換気設備工事は終了になります。
都内33坪のスケルトン物件の場合、費用相場は約90万円です。居抜き物件では空調換気設備が残されていることが多く、点検や試運転などを行なうだけで、設備工事そのものは行わないケースも多いでしょう。そのため、費用から省かれることもあります。
オフィス内装工事にかかる主な費用8:消防設備工事
オフィス内装工事にかかる主な費用8つ目は、消防設備工事です。建築物には、用途・面積・構造に応じて設置が義務付けられる消火設備があります。その規定に基づき、消火栓・水源を設置する屋外消火栓設備工事や、スプリンクラー工事を行ないます。
都内33坪のスケルトン物件では、約50万円費用相場となっています。居抜き物件では残されていることが多い設備のため、費用から省かれることも多いでしょう。また、消防設備工事の内容は消防署と協議して決めるので、時間を要する場合もあります。
オフィス内装工事にかかる主な費用9:サイン工事
オフィス内装工事にかかる主な費用9つ目は、サイン工事です。サイン工事とは看板設置工事のことで、来訪者が分かりやすいようエントランスなどに会社のロゴや名称を入れた看板を設置します。
サイン工事の相場は都内33坪のスケルトン物件で約58万円、居抜き物件では約85万円となっています。居抜き物件の方が高い理由は、前テナントの看板が残っている場合に撤去費用も上乗せされるためです。そのため、居抜きの状況によって大きく変動します。
オフィス内装工事の費用を抑える方法6選
オフィス内装工事の費用は、工夫次第で抑えることができます。その方法は、スケルトンのまま使用・グレードの調整・パーテーションの活用・家具は自身で決める・照明にこだわる・見積は1つの業者に絞らないことです。以下に、各方法について紹介していきます。
オフィス内装工事の費用を抑える方法1:スケルトンのまま使用してみる
オフィス内装工事の費用を抑える方法1つ目は、スケルトンのまま使用してみることです。スケルトン物件のコンクリートむき出しな床や天井などにあえて施工を行なわない方法は、1つのデザインとして、費用削減も視野に含めて取り入れる個人・企業が増えています。
オフィス内装工事の費用を抑える方法2:グレードを調整する
オフィス内装工事の費用を抑える方法2つ目は、グレードを調整することです。かかる費用は建材の種類・施工方法・設備状況などで変動します。そのため、コスト面での削減が必要な場合には、物件・材料・方法のグレードを調整すると費用が抑えられます。
オフィス内装工事の費用を抑える方法3:パーテーションを上手く利用する
オフィス内装工事の費用を抑える方法3つ目は、パーテーションを上手く利用することです。壁による区切りが必要な部屋が必要ない場合は、パーテーションでフロアを区切ると費用が抑えられます。ただし、使う材料で変動するため、施工会社側と相談しましょう。
オフィス内装工事の費用を抑える方法4:家具は自身で依頼する
オフィス内装工事の費用を抑える方法4つ目は、家具は自身で依頼することです。デスクなど家具類の用意を内装工事会社やデザイン設計会社に依頼する場合もありますが、運搬費用が上乗せされるので、自分で探して選んだ方が費用を抑えることができます。
オフィス内装工事の費用を抑える方法5:照明にこだわる
オフィス内装工事の費用を抑える方法5つ目は、照明にこだわることです。照明には大別して露出型と埋め込み型があり、それぞれに異なる工事費用がかかります。費用が比較的に安いのは露出型ですが、デザイン性との兼ね合いも考慮すべきでしょう。
オフィス内装工事の費用を抑える方法6:見積は1つの業者に絞らない
オフィス内装工事の費用を抑える方法6つ目は、見積は1つの業者に絞らないことです。複数の業者に見積を依頼することで価格競争が起きるため、目安になる適正な費用相場が見えてきます。最終的に、最も適正な費用を提示した業者を選ぶと良いでしょう。
オフィス内装工事にかかる費用を把握しておきましょう
オフィスは社員の作業場所としてレイアウトを考慮しますが、来訪者がある会社では来客用の配慮も必要になります。1つのオフィス内各所で多様な用途や機能があるため、費用や工程を把握し、各スペースに合わせたデザインや設備を設けましょう。