オフィスに使えるデスクレイアウト6種|レイアウトを考えるときのポイントも解説

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. オフィスのレイアウトを考える重要性とは?
  2. オフィスデザインでレイアウトを考えるときのポイント4つ
  3. オフィスデザインに使えるデスクレイアウト6種類
  4. オフィスデザインをするときのポイント4つ
  5. レイアウトを検討して働きやすいオフィスにしよう

オフィスのレイアウトを考える重要性とは?

オフィスのレイアウトはたかがレイアウト、されどレイアウトです。デザイン次第で社員の仕事の効率が上がったり、社内でのコミュニケーションが活性化されます。また、コンセプトを決める事で社員も目指すべき方向性を把握する事が出来ます。


仕事の能率にはソフトウェアなども大切になってきますが、働いているのは人間なので気持ちもあります。真っ暗で気持ちが沈みそうな部屋より明るい部屋の方が気持ちも明るくなります。

オフィスデザインでレイアウトを考えるときのポイント4つ

一口にオフィスデザインと言っても、レイアウトは様々です。会社のコンセプトに合わせたデザインや、社員の気分を上げるというコンセプトでのレイアウトなど多岐に渡ります。また、大切なのは具体的なデザインだけでなく利便性も大切です。


小規模な会社のオフィスレイアウトとなると、動線への配慮も大切です。狭くしてしまうと動きづらく仕事以外の点でストレスを生じます。そうならないためにも、導線を意識するのも大切です。

1:コンセプトを決める

コンセプトは様々です。社員がモチベーションを高めることの出来るオフィスデザインも大切ですし、社内の人間への配慮だけでなく来訪者が自分の会社をどう感じるかという部分を考えたコンセプトもあります。


例えば人を喜ばせる目的の仕事内容なのに部屋が薄暗いと自分たちを喜ばせることが出来ていません。そのため自分たちを喜ばせるというコンセプトにすると自然と明るいイメージのオフィスレイアウトのイメージが湧くでしょう。

2:必要なスペースを考えゾーニングする

ゾーニングというのは、どの位置に何の部屋を配置してどこを休憩スペースにするかなどゾーンごとに何を置くか考えることです。例えば、オフィスのど真ん中に休憩スペースを置いてしまうと休憩している人が気になってしまったり、度々休憩したくなってしまうでしょう。


そうならないためにも、メリハリをつけ休憩スペースは窓側に配置するなど様々な観点から考えることがゾーニングです。社員の動きや気持ちを考えて配置しましょう。

3:適切な動線や通路幅を検討する

仕事をする上で休憩スペースやデスクスペースも大切です。しかし、それらに場所を取りすぎて通路幅が狭くなってしまうとデメリットです。社員の人数が二人や三人と少人数なら別ですが人数の多い職場では同時に通路を複数人が通ることもあります。


その際に、互いに気をつけて通ったりぶつかってしまうと仕事以外のところでストレスが蓄積し、仕事の能率に影響が出る可能性もあります。そのため適切な通路幅などを考慮しましょう。

4:開放感を持たせる

オフィスデザインでレイアウトを考える時に大切なのは開放感です。人が密集している狭い電車に乗るのを好む人は少ないでしょう。それと同じで、オフィス人数に対して狭苦しいオフィスデザインのレイアウトだと息苦しくなるでしょう。


例えば、部屋自体を大きくせずとも天井をスケルトンにするだけで開放感を感じやすいですし、物がゴチャゴチャしているオフィスは物を減らすだけでも開放感を得ることが出来ます。

オフィスデザインに使えるデスクレイアウト6種類

オフィスのデザインを完全なオリジナルでやる人も中にはいらっしゃるでしょう。しかし、皆が皆オフィスデザインの達人ではありません。オフィスデザインは1度決めたら長く使うものなので、失敗はしたくないですよね。


実は、オフィスデザインには大方決まっているパターンがあります。特にデスクの配置パターンはいくつかあります。その中から、自分の会社のタイプや部屋の大きさに合わせてオフィスデザインを決めましょう。

1:対向式レイアウト

よく、職員室の先生方の机が対向式レイアウトの事が多いのではないでしょうか。対向式レイアウトとは机を向かい合わせにくっつける形なので、向かい側にこちらを向いて人が座っています。対向式レイアウトは個々の机が独立していないので周りの場所を広く確保できます。


通路幅や導線などを狭いオフィスで確保することに向いていますが、向かい側に人がいることで周りが気になり仕事に集中できない人が出る可能性もあります。

2:背面対向式レイアウト

背面対向式レイアウトとは、背面と書いているだけあって互いに背中を向けあう形になります。対向式レイアウトとは違い、目の前に人が見えないので視線が気にならず仕事に集中することが出来ます。そのため、仕事の効率を上げたい時におすすめです。


しかし、対向式レイアウトとは違い皆が固まっていないので仕事の進行状況を把握しづらいです。そのため、進行状況を把握出来る仕組みなどを導入すると効率良く進められるでしょう。

3:ブース式レイアウト

ブース式レイアウトというのは、完全個室まで行きませんが半個室でコの字型のパーテーションなどを取り付けています。集中力が必要になる仕事で効率を上げるのにおすすめです。対向式レイアウトや背面対向式レイアウトに比べて集中しやすいです。


しかし、デメリットも多くひとつひとつのデスクにパーテーションを取り付けるので、パーテーションの価格が別途かかってきます。また、パーテーションをつけるにはある程度の幅も必要です。

4:同向式(スクール式)レイアウト

同向式レイアウトは、スクール式とも書いているように多くの学校の机の配置と同じです。学校は基本的に黒板に先生が書き込むので黒板に向かって机が配置されています。それと同じ並びのレイアウトが同向式です。


こちらのレイアウトは、お客様から机の配置が見える職場におすすめです。お客様と関わるスペースでなくとも、お客様に背をむけるのは印象があまり良くないでしょう。そのためお客様からデスクが見える場合おすすめです。

5:クラスター式レイアウト

クラスター型というのは、プライバシーを守るのにうってつけのデスクレイアウトです。なぜかというと、隣同士で机が合うことがないからです。また、真ん中に仕切りが付いているので、目の前の人の背中以外視界に入ることはありません。


しかし、プライバシーを守るのにうってつけなだけあって個々のスペースがそれなりに必要です。また仕切りも別途取り付ける必要があるので場所も金額も多少かかる傾向があります。

6:フリーアドレス式レイアウト

コミュニケーションの活性化に伴い目にすることも増えたフリーアドレス式レイアウトは、日本語にすると自由な住所という意味だけあって自分自身の机が固定されていません。例えば、大きな机があるとしてそのどの席でも自由に仕事をしても良いです。


そのため、普段関わりづらい人と関われたり、ひとつひとつののデスクを配置する必要がないので場所もお金も最小限で済みます。しかし、同じチームの仕事状況を把握しづらいです。

オフィスデザインをするときのポイント4つ

お洒落なデザインも素敵ですが、オフィスというのは仕事をする場なので仕事の能率や人々の動きやすさ、人の気持ちにも配慮する必要があります。ここではオフィスデザインをするときのポイントを紹介します。

1:業務をしやすい空間にする

会社ですので、業務をしやすい空間にするのは重要項目のひとつです。いくらお洒落で素敵なオフィスでも、業務の効率が低下してしまっては元も子もありません。


例えばPCで集中力が必要な作業をする業種の場合、気が散りやすい環境は適さないでしょう。初期費用は少し高くついても集中力を重要視し、業務しやすい空間を作ることも大切になります。

2:会社の理念を反映させる

例えば会社の理念が積極的にコミュニケーションを取るのに、半個室のデスクだったら非常にコミュニケーションが取りづらいです。また、部屋が薄暗いのに楽しく明るい会話をするというのも難しいでしょう。


会社の理念とオフィスが合っていないと社員も理念に沿った行動をしづらいです。意識的に行動したとしても、フリーアドレスデスクに比べて半個室はハードルが高いでしょう。そうならないよう注意する必要があります。

3:リラックスできる場所を設ける

どこの会社も昼食を食べる場所は大抵ありますが、多くは他の社員と近く話さざる終えない状況が多いでしょう。コミュニケーションを積極的に取る職場の方針の場合は方針に沿っていますが、作業重視で集中力を使う仕事の場合適さないでしょう。


休憩後も集中力を使うため、休憩では出来るだけ脳を休ませたいものです。中には昼寝する人もいるでしょう。そのため、業種にあった休憩スペースの形が大切です。

4:セキュリティや災害時のことを考慮する

いくらコミュニケーションが活発で、自由度の高い職場でも部外者が簡単に侵入出来てしまうセキュリティは危ないでしょう。そういったことを防ぐためにも、ICカードや指紋認証を利用してセキュリティを守りながら企業理念も守りましょう。

レイアウトを検討して働きやすいオフィスにしよう

オフィスのレイアウトはお洒落さだけではありません。社員の過ごしやすさ、仕事の効率、お客様から見てどう見えるかなど様々な観点を総じて考える必要があります。


また、こだわればこだわるほどお金もかかるので、金銭面も一緒に考える必要があります。様々な観点からオフィスレイアウトを考えて納得のいくオフィスにしましょう。

監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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