事務所内装工事費用の相場と種類13選|費用を抑える方法7個も紹介
- オフィス移転
- 2021/01/18
事務所内装の工事とは何をする?
事務所に最適な物件を確保すれば、すぐに仕事をはじめることができるわけではありません。事務所内装を業種や業態、働く人に合わせて工事をして変えていく必要があります。
事務所内装工事をする場合、働きやすいレイアウトにするということは重要ですが、使える資金は無限にあるわけではありませんから、内装工事費用も非常に重要です。
本記事では、事務所内装工事の内容や相場などを紹介していきます。
事務所内装工事費用の相場と種類13選
事務所内装の工事といってもさまざまな種類があり、自分が構える事務所に必要な工事であるかを判断していかなくてはいけませんし、どれぐらいの費用がかかるのか事前に把握しておく方がいいでしょう。
ですから、事務所内装の工事を始めるためにはまず、事務所内装工事にはどのような種類がありどれぐらいの費用がかかるのか相場を知る必要があります。
ここからは、事務所内装工事費用の相場と種類13選を紹介していきます。
事務所内装工事費用の相場と種類1:仮設工事費
事務所内装工事の1種類目は仮設工事で、仮設工事は工事を安全に正確に進めていくために欠かせません。
仮設工事がどのような内容のものかというと、足場の設置、通路に養生テープを貼る、仮設トイレを設置するという工事です。
仮設工事にかかる費用は10万円~12万円と言われますがこれはあくまで目安で、事務所の坪数により大きく変わってきます。
事務所内装工事費用の相場と種類2:軽鉄工事費
事務所内装工事の2種類目は軽鉄工事で、軽量鉄骨材を使って天井や壁の工事をするために必要な骨組みを作る工事のことです。
内装が施されていない物件ですとコンクリートや配管がむき出しで見た目が良くありませんし、音がダイレクトに伝わってしまいます。軽鉄工事をし石膏ボードを貼るなどの工事を行うことで見栄えが良くなり、防音効果も高まります。
軽鉄工事とボード貼り付けを合わせて15万~25万円ぐらいが相場です。
事務所内装工事費用の相場と種類3:天井工事費
事務所内装工事の3種類目は天井工事です。天井工事は軽鉄工事を行い石膏ボードを貼った天井にクロスを貼ったり、塗装したりして仕上げる工事で、事務所の見栄えに影響します。
天井工事費として単体で費用が出されるのではなく、天井工事・床工事・壁工事を合わせて内装仕上げ工事や内装工事として費用が見積もられる場合が多いです。
天井や床など内装工事を合わせて85万円ぐらいが相場となっています。
事務所内装工事費用の相場と種類4:床工事費
事務所内装工事の4種類目は床工事です。床工事とはタイルカーペットなどを敷いて、床の表層を仕上げる工事のことを指します。
床工事や天井工事を含めた内装工事全般にかかる費用の相場は85万円ぐらいです。
タイルカーペットやフロアタイル、OAタイル、フローリングなどさまざまな種類があり、種類を変えるだけで見栄えも大きく変えることができます。
事務所内装工事費用の相場と種類5:壁工事費
事務所内装工事の5種類目は壁工事で、軽鉄工事を行い石膏ボードを設置した壁にクロスを貼るなどして壁を仕上げる工事です。
クロスを張り替える事務所内装工事の中でもスタンダードな工事以外に、ブラインドを設置する工事やガラス工事、壁を塗装する工事、防音対策を講じる工事などさまざまな種類があります。工事の種類により費用が変わってきます。
事務所内装工事費用の相場と種類6:建具工事費
事務所内装工事の6種類目は建具工事です。建具とはドア(扉)のことを指し、ドアを設置したり窓にサッシを設置する工事のことを言います。
建具にはスチールやアルミなど金属製、木製、ガラス製などさまざまな種類があります。相場は80万~90万円と言われており、特注で初めから作成するよりも既製品を使用した方が工事費用を安く抑えることができるでしょう。
建具工事費には建具枠など建具設置に必要な付帯工事も含まれます。
事務所内装工事費用の相場と種類7:パーティション工事費
事務所内装工事の7種類目はパーティション工事で、広い空間を自由に区切るための間仕切り壁を設置するための工事です。
軽鉄工事で設置する壁は動かすことができませんが、パーティション工事で設置する壁は解体したり再施工が可能で、後からレイアウト変更をすることができます。独立式、可動式、固定式のパーティションがあり、素材もさまざまです。
パーティション工事費の相場は80万~120万円です。
事務所内装工事費用の相場と種類8:サイン工事費
事務所内装工事の8種類目はサイン工事で、これは事務所があることを来訪者に知らせるサイン(看板など)を設置する工事のことです。
会社名の入ったロゴや出口表示などを事務所内のドアや窓ガラスに設置するのはもちろん、外壁に社名ロゴを設置する工事やエントランスにロゴや階数を設置する工事などもサイン工事に含まれます。
どのような工事を行うかにより工事費は変わってきますが、サイン工事の相場は5万~50万円です。
事務所内装工事費用の相場と種類9:電気設備工事費
事務所内装工事の9種類目は電気設備工事費で、これは事務所内の電気配線の設置や整理、照明器具やコンセントの設置、LAN構築など電気設備にかかる工事全般のことです。
元々設置されている電気設備を撤去したり、増設したり、新設したりする場合に必要になってくる工事で、後から工事(追加や増設)するのは手間ですから適切な数をはじめから設置するようにしましょう。
電気設備工事をすべて行う場合は55万円程が相場です。
事務所内装工事費用の相場と種類10:空調換気設備工事費
事務所内装工事の10種類目は空調換気設備工事で、これは空調や換気に関わる工事全般のことを言い、空調システムを初めから導入する工事が必要な場合もあります。
気密性の高い建物にとって夏の暑さをしのいだり、適切な換気を行うために大切な工事のひとつでしょう。
空調換気設備工事費の相場は9万~100万円で、元々ある設備を利用するのか、初めからシステムを構築し設置するのかにより工事費は大きく変わってきます。
事務所内装工事費用の相場と種類11:消防設備工事費
事務所内装工事の11種類目は消防設備工事です。消火設備や避難設備、火災報知設備、非常放送設備など防災に関する設備を取り付けるためのことで、法律により設置が義務付けられているものもありますので事前に確認しておく必要があります。
元から設置されている設備を仕様変更するだけで基準をクリアする場合は費用を抑えることができますが、初めから設置する必要がある場合は50万円程が相場です。
事務所内装工事費用の相場と種類12:セキュリティ工事費
事務所内装工事の12種類目はセキュリティ工事で、防犯カメラの設置や指紋認証や顔認証システムの導入などセキュリティシステムの導入に関わる工事のことです。
移転先の建物の状況により必要な工事や導入するプランが変わり、かかってくる費用も異なります。
事務所内装工事費用の相場と種類13:その他
事務所内装の工事は以上のような12種類がありますが、これらの工事以外にも引っ越しや家具購入、不要品の廃棄に経費がかかってきます。
これらの費用は事務所の規模により異なりますが、旧事務所から新事務所への引っ越しにかかる費用は社員1人あたり2万~5万円、不要品の廃棄にかかる費用は2tトラック1台あたり6万~9万円が目安です。
旧事務所で使っていた家具を再利用などすることで、コストダウンできます。
事務所内装工事の費用を抑える方法7個
事務所の内装工事にかかる費用はどのような工事を行うかにより違いがありますが、坪単価は10万~20万円と言われています。デザイン性の高い内装にすればそれ以上になりますから、予算はどれぐらいなのか、絶対に必要な工事なのかよく考えなければなりません。
内装にこだわりが無く、あまりお金をかけたくないのであれば費用を抑える工夫をする必要があります。
最後に、事務所内装工事の費用を抑える方法7個を紹介します。
事務所内装工事の費用を抑える方法1:居抜き物件を選ぶ
物件を選ぶ場合、居抜き物件にするかスケルトン物件にするかということを考えなくてはいけませんが、内装工事の費用を抑えたいのなら「居抜き物件」を選ぶようにしましょう。
スケルトン物件は床や天井など内装がすべて撤去された物件のことで、内装を初めから作る必要がありコストがかかります。
居抜き物件は前に入居していた会社が使っていた設備などが残っている物件のことで、流用できるものが多くコストを抑えることが可能です。
事務所内装工事の費用を抑える方法2:スケルトン物件ならそのまま使う
物件の立地などが気に入りどうしてもスケルトン物件を利用したいのであれば、内装が施されていない骨組みがむき出しの天井をそのまま使うなどすることで費用を抑えることができます。
スケルトン物件は居抜き物件よりも坪単価で10万円以上もの費用がかかってしまいます。あえてスケルトン状態をそのままにすることで費用を抑え、他にはないデザイン性の高い内装に仕上げることが可能です。
事務所内装工事の費用を抑える方法3:場所ごとに資材のグレードを変える
居抜き物件でもスケルトン物件でも場所ごとに資材のグレードを変えることで、事務所内装工事の費用を抑えることはできます。
お客様から見える来客スペースやエントランス部分はグレードの高い資材を利用し見栄えを良くし、社員だけが利用する執務室や休憩スペースなどはグレードを下げた資材を使うことでコストダウンが可能です。
事務所内装工事の費用を抑える方法4:複数の事業者に相見積もりを取る
複数の事業者から相見積もりを取ることも、事務所内装工事の費用を抑える方法のひとつです。業者が価格競争を行うことで安い見積もりを引き出すことができる可能性があります。
ただし一番安い見積もりを出した業者に決めることがいいわけではありません。実際に工事を行うと含まれていると考えていた料金が含まれておらず後から請求されかもしれませんので、工事内容と料金が適正であるかを相見積もりから判断する必要もあります。
事務所内装工事の費用を抑える方法5:オフィス家具はメーカーに直接発注する
内装工事を依頼する業者にオフィスで使用する家具も発注した方が手間がかからず便利ですが、内装業者に依頼するとコストが高くなってしまいます。
オフィス家具はメーカーに直接発注した方が卸価格で購入することができ、費用を抑えることができます。直接お店に足を運んで自分で持ち帰ることができれば、運搬費や設置費を抑えることができ、さらにコストダウンすることも可能です。
事務所内装工事の費用を抑える方法6:露出式の照明にする
見落としがちですが埋め込み式の照明ではなく、露出式の照明にすることでも内装工事の費用を抑えることができます。
埋め込み式の照明は空間を広く見せることができますしスタイリッシュな印象を与えることができますが、設置費用が高くなってしまいます。
露出式の照明は埋め込み式の照明よりも設置費用を抑えることができますが、デザインに気を付けないと圧迫感を与えてしまいますので注意しましょう。
事務所内装工事の費用を抑える方法7:デザインを見直してみる
これまで説明してきた事務所内装工事の費用を抑える方法を行っても思うように費用を抑えることができない場合には、デザインを見直すことも考えるようにしましょう。
見積もりを見て、思った以上にコストがかかっている部分のデザインやレイアウトを見直すことで費用を上手く抑えていくことができます。
予算内で満足のいく事務所内装にしよう
事務所を新しく開く場合や移設する場合には内装工事が必要になります。デザイン性の高い内装にしたい、最新の設備を取り入れたいなどできるだけ希望を取り入れたいですが、お金を無限に使うことができるわけではありません。
相場を知り、適正な価格であるか判断できるように相見積もりを取るなど費用を抑えることができるようにしましょう。