フリーレント物件の交渉のポイント7つ紹介|フリーレントのメリットも解説
- オフィス移転
- 2021/02/01
フリーレント物件とは
フリーレントとは入居してから一定期間の家賃が無料となる契約のことで、そのフリーレントで契約できる物件のことをフリーレント物件と言います。
家賃が無料となる一定期間には特に決まりがなく、半月ということもあれば、半年まで家賃が無料となることもあります。一定期間であっても家賃が無料になることは物件を借りる際の大きなメリットとなります。
そのフリーレントは初めから契約内容に含まれていることもありますが、場合によってはフリーレントの契約をしたり、フリーレントの期間を延ばしてもらえるように交渉したりする必要があります。
フリーレントを交渉するメリット3選
フリーレントが契約内容に含まれていなければ、交渉によってフリーレントの契約をしてもらえるように交渉をする必要があります。
フリーレントの交渉に成功をすれば一定期間の家賃が無料となるので、借主にはいろいろなメリットが生まれます。また、フリーレントのメリットは借主だけでなく、貸主にもあります。
1:移転費用が安くすむ
引っ越しのタイミングによっては引っ越し前と引っ越し先の両方の家賃を支払わなければいけない月が発生してしまうことがあります。しかし、フリーレントの場合では引っ越し先の家賃がしばらく無料となります。
そのため、二重家賃の発生を防ぐことができます。また、本来であれば払うべき家賃が無料となることで、それだけ移転費用が安くもなります。
2:引っ越しにゆとりが持てる
二重家賃を発生させないために、バタバタと急いで引っ越しをしたり、倉庫や実家などに荷物を一時的に保管したりなどする人もいます。
しかし、フリーレントであればしばらくの家賃が無料です。そのため、引っ越し前の家に住み続けながら、ゆっくりと荷物を移していくということも可能です。
3:貸主は入居者が決まりやすい
フリーレントは一定期間の家賃が無料となるので、借主が一方的に得をする契約のように思えます。しかし、フリーレントで得をするのは借主だけではありません。
物件を所有する貸主は常に空室リスクを抱えています。空室が続けばそれだけ家賃が入ってこないことになります。
そのため、フリーレント物件にして、入居者を決まりやすくすることで空室リスクを抑えることができます。家賃を下げて入居者を入りやすくするという方法もありますが、アパートやマンションであれば、先に入居している人たちが不満を持ってしまうことになります。
フリーレント交渉のポイント7つ
フリーレントの契約が含まれていなければ、フリーレントの契約をしてもらえるように交渉してみましょう。交渉に成功した際に得られるメリットは非常に大きいです。
しかし、単にフリーレントにして欲しいと頼むだけでは、なかなか交渉を成功させることは難しいです。そのため、フリーレントの交渉を成功させるためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。
1:家賃の相場を確認する
フリーレントを交渉する前に、周囲の物件の家賃相場を比較するようにしておきましょう。もし、周囲の物件よりも家賃が安ければその物件は人気がある可能性があり、自分がその物件を選ばなくても、他の人が入居することになります。
他に入居者が現れる可能性があれば、貸主はわざわざフリーレントを付けて損をする必要がないので、交渉に失敗してしまいます。
賃料の値上げで交渉を有利に進める
もともと家賃が安ければ、逆に少し家賃を上げるように求め、そのかわりにフリーレントを付けてもらえないか交渉してみましょう。家賃が上がれば貸主にも得があるのでフリーレントの交渉がしやすくなります。
借りる側も、フリーレントの交渉に成功すれば、家賃が少し高めになっても引っ越しの費用を減らせるというメリットを得られます。ただし、家賃の値上げとフリーレントのバランスには注意して交渉を進めましょう。
2:交渉に最適なタイミング
不動産業では、新生活が始まる前の2月〜3月や、転勤シーズンとなる9月〜10月などが繁忙期となります。繁忙期ではフリーレントを付けるようなことをしなくても、入居者が現れます。そのため、フリーレントの交渉をするには適していない時期となります。
逆に、これらの繁忙期ではない時期であれば、入居者が現れにくい時期ということになるので、フリーレントの交渉を行いやすくなります。
3:移転の時期をはっきりと伝える
貸主は空室リスクを抱えているので、すぐにでも入居する、契約をすると言ってもらえるのであれば、フリーレントを付ける交渉がしやすくなります。確実に入居者を確保できるのであればと、1ヶ月ほどは入居を待ってもらえることもあります。
ただし、あまり入居を先延ばしにされると別のリスクをいろいろと抱えてしまうことになります。そのため、移転の時期はあまり先延しにせず、なるべく早めにして、明確にその時期を伝えるようにすると良いでしょう。
4:違約金を確認する
フリーレント物件は一定期間の家賃が無料となります。しかし、その無料期間だけ借りるということはできません。
フリーレント物件には基本的に契約期間が設けられています。もし、その契約期間内に解約をすると違約金が発生してしまうことになります。契約期間は物件によって異なるので、必ず確認しておくようにしましょう。
短期解約違約金の有効利用
もともと長期で住む物件探しをするのであれば、短期解約違約金を付けても良いのでフリーレントも付けて欲しいと交渉してみましょう。
短期解約違約金を付けるということは、長くその物件を借りるつもりであるということを意思表示することになります。長く借りてもらえれば、貸主にとっては空室リスクを下げられることになるのでフリーレントの交渉もしやすくなります。
5:契約期間を確認する
フリーレントは一定期間の家賃が無料となりますが、その無料期間だけ物件を借りるということはできません。フリーレントには基本的に契約期間があり、その期間内に解約をすれば違約金が発生してしまいます。
そのため、フリーレント物件の契約を行う場合には、その契約期間は必ず確認しておきましょう。
解約禁止期間に注意
フリーレント物件には契約期間が設定されています。そのため、その契約期間内に解約をすれば違約金が発生します。また、契約内容によっては無料であった家賃の支払いを求められたりなどすることもあります。
何らかの事情によって、引っ越しをしなければいけなくなる可能性もあるので、必ず契約期間やその内容については把握しておくようにしましょう。
6:「フリーレント付き」の記載がなくても応募してみる
物件情報にフリーレントに付いての記載がされていることがあります。しかし、フリーレントに付いて何も記載されていないからと、フリーレントを付けてもらうことはできないと諦めることはありません。
フリーレントが付いていなかったとしても、交渉すれば付けてもらえることもあります。ただし、フリーレントを付けて欲しいと頼むだけでは、なかなか交渉を成功させることは難しいです。
そのため、フリーレントの交渉を成功させるためにも、交渉のポイントを押さえておく必要があります。
7:引っ越しシーズンが収まる時期を狙う
新生活が始まる前や転勤シーズンなどは引っ越しのシーズンであり、不動産業界にとって繁忙期となります。
繁忙期には入居者が見つかりやすいので、フリーレントの交渉をしてもうまくいかない可能性があります。そのため、フリーレントの交渉は引っ越しシーズンを避けて行うようにしましょう。
フリーレント物件にかかる費用3選
フリーレントでは一定期間の家賃が無料になります。しかし、無料となるのは家賃だけです。フリーレントの交渉をする時に注意してほしいことそのため、他の費用がかかります。無駄な出費をしないためにも、どのような費用が必要となるのか把握しておくようにしましょう。
1:共益費・管理費
アパートやマンションなどを借りた場合、家賃とは別に共益費や管理費などが必要となることがあります。フリーレントで無料となるのは家賃だけなので、基本的にこれらの支払いは毎月必要になります。
ただし、契約内容によっては共益費や管理費も無料となることもあるので、必ず無料の範囲は確認しておく必要があります。
2:光熱費
光熱費は実費なのでフリーレントに関係なく支払いが必要になります。また、フリーレントの期間でゆっくりと引っ越しをする場合は、まだ引っ越し先での生活が始まるわけではないので、水道やガスなどを使わない分、光熱費は安くなります。
ただし、引っ越し前の家と、引っ越し先の両方で光熱費が発生することになるので注意しましょう。
3:仲介手数料
仲介手数料は貸主に支払うものではなく、仲介をしてくれた不動産会社に支払うお金です。もし、その仲介手数料を下げてしまうと、不動産会社の利益が減ってしまうことになるので交渉は基本的に難しいです。
ただし、物件によってはもともと敷金や礼金、仲介手数料が0円ということもあります。そのような場合は交渉の必要なく費用は発生しません。
フリーレント物件の交渉を有利に進めよう
フリーレント物件は一定期間の家賃を無料で借りることができます。しかし、物件のすべてがフリーレントというわけではありません。
もし、フリーレントが付いていなければ交渉をしてみましょう。ポイントを押さえて交渉をすればフリーレントを付けてもらえることもあります。フリーレントの交渉に成功すれば得られるメリットは大きいので、有利に交渉を進められるようにしましょう。