オフィスDIYとは?得られる効果3選やオフィスDIYのコツを多数紹介

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. オフィスDIYとは
  2. オフィスDIYで得られる効果3選
  3. 業者を介さずにオフィスDIYでできること5選
  4. オフィスDIYの4STEP
  5. オフィスDIYのデメリット3選
  6. 計画的にオフィスDIYを進めよう!

オフィスDIYとは

オフィスDIYを行い、労働環境を整えることで従業員の仕事へのモチベーションやパフォーマンスの向上につながります。


DIYとは「Do It Yourself」の略で「自分でやる」という意味です。業者やプロに依頼せずに、自分たちで何かを作ったり、修理したり、修繕することを指します。


仕事がしやすくなるよう自分たちで工夫し考えることができるため、快適かつ効率のよい職場環境が生まれます。

オフィスDIYで得られる効果3選

オフィスDIYを行うことで連帯感が生まれ、また職場環境に愛着がわき、会社のことを自分のこととして考えるきっかけとなります。それが会社や従業員にとってプラスに転じるといったケースもあります。


ここではそうした3つの効果について紹介します。

1:コミュニケーションが活発になる

オフィス内でコミュニケーションを取りやすくすることが業務効率をアップさせる意味でも重要なポイントのひとつです。


まずDIYを行う際、従業員同士のコミュニケーションは欠かせません。部署や役職を超えて協力して行うことは、普段話すことの少ない従業員とコミュニケーションをとる交流の場となります。


また、現代では働き方改革が促進され、仕事場で存分にコミュニケーションを取るための方法を考える必要があります。

2:連帯感が生まれる

従業員同士が協力し助け合って行うことで、お互いを理解しやすくなり、一体感や仲間意識が生まれます。それが仕事を行う際にも自然に発揮されるようになり、パフォーマンスの向上や従業員の仕事への意欲向上につながります。


また、コミュニケーションを密にとることが連帯感を高めるために必要となります。

3:企業への愛着が湧く

従業員自身が手間や時間をかけて行うことで、自分たち好みの機能性やデザイン性の面で作成できるため、思い入れのある職場環境となります。


愛着のあるオフィスで働くことでモチベーションが上がり、快適に仕事をすることができます。

業者を介さずにオフィスDIYでできること5選

それではオフィスをDIYして、従業員が快適に仕事ができる理想の環境を手にいれましょう。ここではプロや業者に依頼せずに行えるDIYについて説明しますが、賃貸の場合は注意が必要です。


オフィスが賃貸借契約であれば、DIYができるかオーナー様に確認をとってから行いましょう。場合によっては、途中からDIYを中止するように提示されることもあるため、自分たちの思うように施工できない可能性も念頭においておく必要があります。

1:カーペットの張り替え

オフィス賃貸のカーペットを張り替える時には、あらかじめオーナーに相談し許可をもらいましょう。


賃貸物件に敷かれているカーペットは、専用のピンや接着剤で固定されているものが多く、簡単に剥がすことができません。これを無理やり剥がしてしまうと、元の状態に戻せなくなり、退去時に現状復帰の費用を請求される可能性があります。

2:壁紙の張り替え

壁紙の張り替えは、部屋の印象を大きく変えることができます。最近では、ホームセンターや通販や100均などで様々な壁紙が売られており、簡単に購入することができます。


必要な道具がセットとなっているものもあるので、方法を覚えておけば誰でも行うことができます。また、貼って剥がせる壁紙もあるので、賃貸でも安心してDIYすることができます。

3:パーテーションの設置

パーテーションは備え付けの壁ではないので、自由に空間を配置することができるため使用目的ごとに、種類や配置の方法を変えることができます。


パーテーションとは、オフィスの空間を仕切るための簡易壁や家具、カーテンのことを指します。オフィス内をパーテーションで仕切ると、一定のプライベート空間を作り出します。


そのため集中力が上がり、仕事の効率のアップも期待できます。そして、セキュリティ面でも充実した個室が出来上がるためセキュリティ性がアップします。


また、最近猛威を振るっている新型コロナに対しても3密を避け、対策を講じることができます。

4:小物の活用

小物を活用することで、意図的なデザインが加わり、さらに快適かつ効率のよいオフィスが実現するので、上手に取り入れていく必要があります。


また各個人のデスクに従業員の気に入ったものを置くことで、より一層自分のテリトリーとしての意識が芽生え、愛着がわきます。

植物やフェイクグリーン

仕事をする上で、緊張感が張り詰めることや、多かれ少なかれストレスを抱えることもありますが、オフィスに観葉植物があることで癒しの作用が見込めます。


また観葉植物の緑色の波長は目への負担が少なく、視覚疲労が緩和されるという一節もあり、従業員が疲れを癒す休憩室に植物を置くのもオススメです。


観葉植物をリースするサービスやフェイクグリーンなどもあるので、植物の世話をすることに負担を感じることなく活用できます。

100均アイテム

最近ではちょっとした木材パーツなどが100均で手に入ることもあり、簡単に始めることができるようになっています。


また、100均で購入できる材料を使用したDIYの方法などが簡単にインターネットで検索できるため、自分の気に入ったものや、アイデアに近いものを作ることができます。100均をうまく活用していくことで仕事の効率をアップしてくれる小物を作成することができます。

5:棚や照明の設置

照明は働く従業員に影響を与える重要なポイントです。まず暖色系はパソコンを使用して働く従業員に生じる目の疲れや、視力低下を軽減する効果があり、青色系は冷静や癒しの効果があります。


集中したい時は照度を高く、色温度も高い青白い照明が最適で、会議などで意見やアイデアを出して会議をする場合は、リラックスや仕事の効率をあげてくれる色温度が低いオレンジがかった色の光がオススメです。


また休憩室は照度を低く、色温度も低い暖かい感じの弱い光が効果的です。このように各スペースによって照明を使いわけることで、さまざまな効果を得ることができます。


DIYでオフィスに合った収納棚を作ることで、整理整頓され日々の掃除もしやすくなるメリットがあります。


デスク周りを綺麗に保つためには、収納をうまく使いこなすことが大切です。また棚をパーテーションとして使用することで開放感が生まれ、空間を広く見せることができます。

オフィスDIYの4STEP

おしゃれで機能的なオフィスにしようとしても、収納が少なく散らかって見える、統一感がなくごちゃごちゃしているなどの原因で失敗してしまうことがあります。ここではオフィスのDIYで失敗しないための4STEPを紹介します。

1:コンセプトやテーマを決める

どんな職場環境にしたいのか、会社に訪問された方にどのような印象を与えたいのか、業種や職種を考慮する必要があります。


オフィスをデザインするためにはコンセプトやテーマを明確にすることが大切です。さまざまな要素を取り入れ過ぎて統一感がないと、個性がぶつかり合い、雑然としたオフィスになってしまう可能性があります。


コンセプトやテーマを決めることは会社の利益にも繋がり、無駄な費用も抑えられます。そのコンセプトやテーマに合ったDIYを行うことで統一感のある魅力的なオフィスに仕上がります。

2:レイアウトを決める

従業員の能力や新人の管理、業務を行う上での連絡系統や使いやすさなど、さまざまな要因が絡んでレイアウトが決定します。オフィススペースは限られているため、理想的なレイアウトにならない場合もあります。


レイアウトスペースの配分にもポイントがあり、デスクと収納の間の通路幅は一般的にはデスクと壁面の間は140センチといわれています。通路にも適正な幅というものがあるので、ストレスの少ないオフィスを手に入れましょう。

エリアごとに決める

利用目的や用途などからゾーンに分けて考えることをゾーイングといい、「従業員だけが使うゾーン」「従業員も来客も使用するゾーン」「来客も立ち入り可能なゾーン」の大きく3つに分けることができます。


ゾーニングを考える際には、従業員が快適に過ごせるかどうかだけでなく、建築基準法や消防法などの法律やセキュリティ面にも配慮する必要があります。


ゾーニングを確実に行うことで、オフィススペースはもっと機能的になります。また、誰がどのように利用するかがすぐにわかり、設備や家具も有効的に配置できるようになります。


出典:建築基準法と消防法による排煙設備規定の違いについて|国土技術政策総合研究所pdf
参照:http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0847pdf/ks084706.pdf

サンプルを取り寄せる

写真で見るのと実物では色合いや肌触りが違ったりするので、実際にサンプルの取り寄せをすることが大切です。


最近、オフィスレイアウトについての相談ができるサイトや、レイアウトが無料で見られるサイト、大手企業や海外有名企業のレイアウトをインターネット上で検索することができます。


レイアウトに困った時や、悩んだ時はサンプルを活用し参考にすることで理想的なオフィスをつくることができます。

3:予算を設定する

あらかじめ、予算を設定しておくことが大切です。


DIYの場合は材料代と道具代だけですのですので、かなり安価にすることができます。どうしてもこだわりたい場所があればそこだけグレードの高い仕上げ材を使い、こだわらなくてもいいところはグレードを落とすなどしても良いでしょう。

材料だけでなく工具も必要

まずは、作りたいものをはっきりとさせ、それに必要な材料や工具の購入を考えることで、無駄な出費や失敗を防ぐことができます。


実際に作ろうと思っても、そもそもどういう材料や工具を揃えれば良いか分からず悩むこともあるでしょう。工具は目的の作業によって分類や種類がたくさんあります。


また材料は、寸法や必要な数、材質をメモしておき、失敗した時のために余分に準備することをおすすめします。

4:期間や人員を決める

DIYをするためには何が必要かを考え、そのプロセスを計画することでスムーズに取り組むことができます。


期間をあらかじめ設定しておくことで、スケジュールが組みやすくなり、作業もはかどります。


また、人員を決めておくことで、業務がおろそかにならず、役割分担をして協力してDIYと仕事を両立することができます

オフィスDIYのデメリット3選

オフィスDIYは費用が抑えられ、思い通りのオフィススペースが手にはいるなどさまざまなメリットがありますが、その反面いくつか考慮しなければならないこともあります。ここではオフィスDIYを行うにあたって起こりうるデメリットについて紹介します。

1:仕事と作業の平行が難しい

まず、オフィスDIYは業者やプロに依頼するよりも、作業や完成までに時間がかかります。大掛かりな作業となると、長期間に及ぶことも考えられます。DIYの他にもやらなければならない仕事があるため、並行して行うことが難しくなります。

2:失敗する可能性がある

自分たちでDIYすることで業者に頼むより費用を約3分の1に押さえることができ、自分たちのイメージ通りに仕上げることができることができますが、その反面慣れていない作業のため失敗してしまう可能性があり、また時間と手間がかかってしまいます。


作業に失敗が続いてしまうと、完成が予定よりも遅れる場合があるため注意が必要です。

3:退去時は原状回復する必要がある

賃貸オフィスの場合、移転をすることになった場合は、退去時に元の状態に戻す原状回復義務があるため、DIYをする際は原状回復可能か検討しながらすすめていく必要があります。


内装を自由に変えられても、賃貸オフィス自体はオーナーから借用しているものなので、指示に従わなければなりません。


参照:原状回復の取り決めについて|公益社団法人 全日本不動産協会ホームページ
出典:www.zennichi.or.jp

計画的にオフィスDIYを進めよう!

今日、さまざまなデザインのオフィスが登場してくる中、もっとも大切なのは自分達にあったデザインのオフィスです。


オフィスDIYは、自分たちの考えや理想を反映したオフィスを作ることができ、快適に働くということを実現します。また、そうした環境で働くことで生産性の向上も期待できます。


さまざまなメリットが期待できるオフィスDIYを計画的に行ってみることをおすすめします。

監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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