オフィス環境の重要性とは?改善ポイント10選とそのメリットを紹介
- オフィス移転
- 2021/01/15
オフィス環境の重要性とは?
現在、様々な社会環境の変化により、オフィス環境のあり方に変革が求められています。働き方改革や多様なライフスタイルへの対応、環境対策等の社会的責任、さらには、災害対策やグローバル化など、多くの企業がオフィスに関する様々な課題を抱えています。
最近ではコロナ対策としてテレワークが浸透し、家にいながらでも働くことが可能な社会になりつつあります。その中で、オフィスだからこそできる業務がより明確になり、それらに最適な環境づくりが重要です。
新時代が到来する今、理想のオフィス環境を実現するためにどうすれば良いのか考えていきましょう。
オフィス環境の現状
冒頭でもお話したように、オフィスは多くの課題を抱えています。では、現状のオフィス環境は具体的にどのような課題があるのでしょうか。
・椅子やデスクがバラバラで統一感が無い
・休憩場所等のリフレッシュできる場所が用意されていない
・打ち合わせスペースが少なく、社員同士のコミュニケーションが取りにくい
・老朽化が進んでおり、照明が暗い
・文書の保管場所がない
・災害対策や安全性が確保されていない
これらが多くの企業のオフィス環境の現状です。従業員からの不満が噴出するまえに、早めに改善を検討しましょう。次章ではこのような課題に対してのおすすめの改善方法をご紹介していきます。
オフィス環境の改善方法10選
オフィス環境の改善とはどのように行えばよいでしょうか。ただやみくもに改善活動を実施しても、費用ばかりがかかって成果が出ないという事態に陥りかねません。したがって、オフィス改善の取り組みにはいくつかのポイントを押さえることが重要です。
ここでは、生産性の高い快適なオフィスを構築するために、そのポイントを押さえたオフィス環境のおすすめの改善方法をご紹介します。
オフィス環境の改善方法1:従業員目線で椅子を選ぶ
椅子は多くの社員の方が、オフィスの中で一番長く使うアイテムです。現代においては、パソコンの前で作業する時間がとても長く、椅子選びの重要性は高まっています。
ただ座れれば良いということではなく、従業員目線で椅子を選ぶことが重要です。「誰が使うのか」「どのくらいの時間座っているか」「どのような業務を行うか」を考慮し、椅子の素材、背もたれ、アームレストの有無などを選びましょう。
オフィス環境の改善方法2:快適な休憩スペース
休憩スペースは社員のモチベーションを維持したり、コミュニケーションを活発にするために重要です。休憩スペースの会話で新しいアイデアが生まれたり、ストレス発散の場所にもなります。
休憩スペースを設けるためのポイントとしては、「仕事と休憩のメリハリがつけられる場所であること」が重要です。
・リフレッシュできる空間になっているか
・業務スペースから丸見えになっていないか
・防音やプライベートが保たれているか
上記のようなポイントを押さえていることが快適な休憩スペースづくりに繋がります。スペースや予算に余裕がある場合は、コーヒーなどの飲み物を飲める家具を配置したり、壁紙をおしゃれなものにすることで心理的に良い影響を与えることができるでしょう。
オフィス環境の改善方法3:部署に合わせたレイアウト配置
業務内容や職種によって向いているオフィスレイアウトは異なります。
オフィスで用いられることが多いのは、デスク配置島型(直列式)レイアウトと言われていますが、何となくのオフィスレイアウトを従業員に提供しているだけだと、個々の持っている能力を引き出せない可能性があります。
オフィスレイアウトには、島型の他にも、銀行・保険の店舗窓口やコールセンターなどの部署に向いている「同行型(並列式)レイアウト」、企画・開発・設計・WEBデザイナーなどに向いている「背面型レイアウト」もあります。
また、離席の多い営業職などに向いている「フリーアドレス型レイアウト」などもあるので、業種や業務内容に合ったレイアウト配置を心がけましょう。
オフィス環境の改善方法4:心身に与える影響に配慮する
海外に比べて労働時間が長く、オフィスの滞在時間が長いと言われている日本では、オフィスの環境が心身に影響をきたすことがあります。そのため、採光、温度、湿度、空気、音などの細かい部分にも配慮する必要があります。
・トイレなどの設備が不衛生でないか
・人同士の距離が近すぎないか
・騒音がある、または完全に無音ではないか
・喫煙所が近いなど、悪臭がないか
上記の項目に1つでも当てはまる場合は、従業員が不満に思っていないか調査が必要かもしれません。従業員がストレスを溜めない空間づくりを心がけましょう。
オフィス環境の改善方法5:モチベーションを上げる照明選び
オフィスの照明選びは、作業効率や従業員のモチベーションに大きく影響します。暗いオフィスでは、眼精疲労、肩こり、頭痛などの身体的に悪い影響を与えてしまいます。そのため、オフィスを明るく保ち、空間に合った照明の色を選びましょう。
電球の色には、一般的な「昼光色(ちゅうこうしょく)」、青みのある明るい発光の「昼白色(ちゅうはくしょく)」、オレンジがかった暖色の「電球色(でんきゅうしょく)」があります。
通常は昼白色と昼光色を多く使用するオフィスが多いですが、電球色にはリラックス効果があるため、リフレッシュスペースやエントランスなどに利用されます。空間の目的をうまく演出できる照明を選ぶようにしましょう。
オフィス環境の改善方法6:家具選びは機能性も重視する
オフィス家具を選ぶ際、価格や単純な外見に目が行きがちですが、毎日使う物だからこそ、機能性も重視することが重要です。
オフィス家具はその空間だけでなく、オフィスを全体的に見て配置するとバランスが良くなります。取り入れる機能と不要な機能を取捨選択し、快適な家具配置を目指しましょう。
オフィス環境の改善方法7:オフィスの安全性の確保
災害時において、従業員の安全を確保することは企業の重要な責任の一つです。オフィスの安全性を確保するためには以下のようなポイントがあります。
・避難経路を確保し、妨げになるような家具や什器を置かない
・床や壁に固定できるオフィス家具を選ぶ
・高い場所に物を置いたり、重量物を人の近くに置かない
災害に備えた安全なオフィスづくりを目指して、オフィスを見直してみましょう。
オフィス環境の改善方法8:倉庫スペースの整理整頓
倉庫は社外の人に見られず、共有スペースのため、整理整頓する意識が薄れがちです。しかし、職場の倉庫に置く書類や物は、企業の大切な資源であり、必要な時にスピーディに取り出せるように適切な管理が必要です。
また、倉庫の整理整頓ができていないということは紛失にも繋がります。重要な書類やデータであれば、セキュリティ事故のリスクも出てきます。倉庫の中をしっかりと管理し、無駄やリスクを取り除く経営に繋げましょう。
オフィス環境の改善方法9:バランスのとれたデスク選び
オフィス全体の雰囲気を決めるにはデスクが重要な要素といえます。バランスのとれたデスクを選ぶことが重要で、デザインはシンプルなものを選ぶことをおすすめします。デザイン性にこだわると、レイアウトの変更があった時にオフィス全体のバランスが崩れてしまいがちです。
また、オフィスのデスクは収納力を重視しがちですが、収納力が高すぎると日常的な整理整頓を怠ってしまいがちになり、重要な書類の紛失にも繋がる可能性があります。最低限の収納スペースのみ確保し、従業員には常日頃から整理整頓を意識させるようにしましょう。
オフィス環境の改善方法10:コミュニケーションが取りやすい空間の確保
従業員同士のコミュニケーションが少ない企業は、新しいアイデアが中々出てこなかったり、打ち合わせ不足で非効率な業務をしてしまっていることが多々あります。そのため、生産性を上げるためには従業員同士がコミュニケーションが取りやすい空間の確保が重要です。
たとえば、予約不要で使えるオープンスペースや、カフェ風でカジュアルなミーティングスペースなどを作ることによって、従業員同士のコミュニケーションが活性化しやすくなります。
コミュニケーション課題を抱えている企業であれば、オフィス空間を見直すことで改善することも可能です。
オフィス環境改善のメリット
オフィスの環境改善の具体的な方法とともに、それらを行うことでの様々なメリットを説明してきました。もうひとつのメリットとして、従業員と経営者のコミュニケーションが高まることで、従業員の満足度が大きくアップすることも挙げられます。
企業の経営者が「従業員に上質なオフィス環境を提供したい」という目的を明確にすることで、その気持ちは従業員に伝わり、企業の生産性向上や価値向上にも繋がっていくでしょう。
昨今注目されているクリエイティブオフィスとは?
クリエイティブオフィスとは、知識創造行動を誘発する空間、ICTツール、ワーカーへの働きかけ等(加速装置)と、組織目標とプロジェクト目標に向けたマネジメント(駆動力)の双方を備え、組織の創造性を最大限に発揮するための働き方に適した場を指します。
簡単にいうと、「社員の創造性を最大限に発揮する仕掛けを、戦略的に配置したオフィスのこと」です。オフィスを変えることで、会社そのものを変革し、成長させることができるのだという考え方だといえるでしょう。
もし移転を検討しているのであれば、これを機会にクリエイティブオフィスの実現を目指してみてはいかがでしょうか。
従業員に寄り添ったオフィス環境を整えよう
オフィス環境改善を行う上で、オフィスで長い時間を過ごす従業員の声を参考にすることは自然なことです。どのようなオフィスが業務に集中しやすいか、コミュニケーションが取りやすいかなど、職種や業務内容に合わせて、しっかりヒアリングを行い決めていきましょう。
現代は、優秀な人材の確保に向けて従業員ファーストの発想が求められる時代です。従業員に寄り添ったオフィス環境を整えることで、新時代を生きる強い企業を目指していきましょう。