オフィス移転のチェックリスト8つ|移転時に書類の提出が必要な機関も解説

田中 陸(Riku Tanaka)

目次

  1. オフィス移転時にはチェックリストを活用した方が良い?
  2. オフィス移転のチェックリスト8つ
  3. オフィス移転時に書類提出が必要な機関5つ
  4. オフィスの移転はチェックリストを活用しよう

オフィス移転時にはチェックリストを活用した方が良い?

オフィス移転の際には、手続きやレイアウトの作成、廃棄物の処理などやることはたくさんあります。スケジュール通りにこなさないと、通常業務にも大きな支障をきたしてしまうので、スムーズに行うことが大切です。


目の前の業務に忙殺され、やるべきことを忘れてしまわないようにチェックリストは必ず作成しておきましょう。現在のオフィスでやるべきこと、新しいオフィスでやるべきことに分けておくとわかりやすいです。

オフィス移転のチェックリスト8つ

やるべきことを全てリストアップしてみると、本当にやることが多いです。それぞれ期間内にこなさなければならないものもあるので、スケジュール管理は明確にしておきましょう。


現在のオフィスで行うべきこと、新しいオフィスで行うべきことがあります。オフィス移転に伴って計画をしっかりと行い、携わっているメンバーはスケジュールやチェックリストを共通認識として知っておくことが大切です。

現在のオフィスから移転する際のチェックリスト

まずは現在のオフィスから移転をする際のチェックリストを作っていきましょう。オフィス移転を計画する際にはトラブル防止、無駄なコストをかけないためにも、現在の契約状況を確認します。


この契約状況により退去期間や原状回復工事のスケジュールなどを決めていきます。現在のオフィスで使用している備品なども、引き続き使用するのか否かを確認しておくことが必要です。

オフィス移転のチェックリスト1:解約予告期間の確認

オフィス移転の際には、まず最初に解約予告期間の確認をします。6ヶ月前に解約通知をするのが一般的とされていますが、契約内容によって異なるので必ず確認が必要です。同時に新しいオフィスの入居可能時期のチェックもしておきます。


ここで解約通知のタイミングが遅れてしまうと、新しいオフィスの賃料と二重に支払わなくてはならなくなります。スケジュールをしっかりと確認をし、無駄なコストがかかることが無いようにしましょう。

オフィス移転のチェックリスト2:原状回復工事の費用

原状回復工事の費用や範囲なども、オフィス移転の際に確認しておくことが必要です。原状回復の範囲は契約書に記されています。基本的には借主負担が一般的です。


現在使用しているオフィスを引き渡す際に原状回復をしておかなくてはならないため、引渡し日の2ヶ月前には業者に依頼をします。業者はオフィスによっては指定されている場合もありますが、無ければ自社で探す必要があります。

オフィス移転のチェックリスト3:預託金が返還される時期

解約通知、原状回復などの契約内容と共に確認しておきたいのが預託金の返還期間です。契約内容によっては預託金が返還される場合があります。


この預託金はオフィス移転の費用にあてることもできるので、どのくらいのコストカットができるかの目安にもなるでしょう。

オフィス移転のチェックリスト4:廃棄物の処分と残留物の区別

オフィス移転の際には廃棄物の処分方法や新しいオフィスに持っていくものと、そうでないものの区別が必要です。廃棄物は引っ越し業者にそのまま引き取ってもらうことが可能か、どのくらいのコストがかかるかを確認します。


場合によっては別の業者に廃棄物の処理を頼んだ方が、コストを抑えられる場合があります。廃棄物によっては処分方法が変わるため、適した業者を移転2ヶ月前までに手配しましょう。

新しいオフィスに移転する際のチェックリスト

現在のオフィスで行うチェックリストを作った後は、新しいオフィスに移転するに向けてのプランを立てていきます。オフィスの移転はさらに働きやすい環境を整えるチャンスです。


現在のオフィスのウィークポイントを洗い出し、社員の声も拾いながら働きやすいレイアウトを考える必要があります。現在のオフィスから新しいオフィスへとスムーズに移転できるように、緻密なスケジュールを組んでいきます。

オフィス移転のチェックリスト5:内装・レイアウトの設計・配置

移転日の4ヶ月前と、チェックリストの中でも早い段階で取り掛かっておきたいのが新しいオフィスの内装やレイアウトの設計・配置です。来客用と社員が使用するスペースを分けてから、部署ごとのスペースを作っていきます。


大まかなスペースを決めた後に、社風や社員数、移転目的に沿った具体的なレイアウトを決めていきましょう。避難通路やセキュリティ対策を万全にする必要もあるため、専門業者のアドバイスも必要となります。

オフィス移転のチェックリスト6:新規購入物の検討・準備

移転日の4ヶ月前から開始しておきたいのが、新規購入する物のリストアップです。現在のオフィスで使用しているOA機器をリースするのか、新規で購入するのかの検討もこの時期から始めます。


新しいオフィスのレイアウトが完成した後は、新規で取り揃えるオフィス家具などの見積もりや発注を考えていきましょう。これと同時に廃棄するものの選定も行いましょう。

オフィス移転のチェックリスト7:電話・OA機器のタイムスケジュール

スケジュールがずれこんでしまうと、日常業務に大きな支障をきたしてしまうため電話・OA機器のタイムスケジュールはしっかりとチェックすることが大切です。


電話回線工事を行う際には、指定されている業者の有無の確認から始めます。余裕を持って移転日の3ヶ月前に依頼を完了することがおすすめです。


OA機器を選ぶ際に価格・サービスを比べて業者を選定します。レイアウトに合わせて回線を配置していきましょう。

オフィス移転のチェックリスト8:鍵の受け渡し確認

現在使用しているオフィスの引き渡し日とともに、必ずチェックしておきたいのが新しいオフィスの鍵の受渡日です。さまざまな業者が出入りすることとなる移転業務は、鍵の管理も重要となります。


受け取った鍵の種類や本数を台帳に記すなどして、しっかりと正確に管理することが大切です。新しい業務が始まる前に鍵を紛失してしまうなどのトラブルが無いようにしましょう。

オフィス移転時に書類提出が必要な機関5つ

一般家庭が引っ越しをする時と同様に、オフィス移転の際にもさまざまな機関に書類提出が必要となります。書類提出をする際にも、定められた期日があるのでリストアップする際にはスケジュールも確認しておくことが大切です。


次に紹介する書類提出が必要な機関は代表的なものとなるため、企業にあわせてしっかりとチェックしておきましょう。

オフィス移転時に書類提出が必要な機関1:法務局

株式会社が本店を移転した際には、2週間以内に法務局への申請が必要となります。法務局には会社を設立した年月日と共に、移転をした年月日、移転した旨を申請します。


株主総会議事録や旧本店所在地宛て申請書など申請の際に必要となる書類が複数あるため事前に確認し揃えておきましょう。

オフィス移転時に書類提出が必要な機関2:税務署・都道府県税事務所

オフィスを移転すると納税地が変わるため、税務署・都道府県税事務所への申請が必要です。新旧税務署への申請は移転から1ヶ月以内、旧都道府県税事務所への申請は移転から10日以内となっています。


申請の際には移転手続完了後の登記簿謄本が必要です。オフィス移転前と後でそれぞれ申請が必要となるため、忘れずにスケジュールに組み込んでおきましょう。

オフィス移転時に書類提出が必要な機関3:社会保険事務所

オフィス移転の際には、社会保険事務所への書類提出も必要です。現在のオフィスを管轄している社会保険事務所へ、移転日の5日以内に書類を申請します。


管轄が変わる時と、変わらない時とでは提出する書類が変わります。書類提出の際には登記簿謄本の添付が必要です。

オフィス移転時に書類提出が必要な機関4:労基・ハローワーク

労働基準監督署・ハローワークへの申請手順は移転先の住所によって異なります。管轄内への移転の際には現在の労働基準監督署・ハローワークへの申請でOKです。


県外へ移転をした際には現在の労働基準監督署へ廃止届を提出した後に、新しい管轄の労働基準監督署へ成立届を出す必要があります。


書類提出の際には登記簿謄本、もしくは賃貸借契約書の写しの添付が必要です。

オフィス移転時に書類提出が必要な機関5:郵便局・警察署・消防署

企業によって異なりますが、郵便局・警察署・消防署への書類申請が必要かのチェックも必要です。郵便局へは新しいオフィスが決まったタイミングで、転居届を提出しておきましょう。郵便物をスムーズに受け取れるようになります。


新しいオフィスに防火管理者が必要な場合には、管轄している消防署への申請が必要となります。また社用車がある企業は自動車保険場所証明書の申請を、管轄している警察署へ提出することが必要です。

オフィスの移転はチェックリストを活用しよう

オフィス移転を計画する際には、決められたスケジュール内で確実に業務をこなすことが必要です。新旧オフィスの引き継ぎや新しいオフィスのレイアウト、業者への委託など行わなければならないことはたくさんあります。


ひとつひとつの業務をスムーズに行うためにも、やるべきことを事前にリストアップしておきましょう。

監修

執筆者
田中 陸(Riku Tanaka)
経歴
東京大学経済学部卒業後、住友不動産入社。オフィスビルのアセットマネジメントを担当し、海外事業部にて世界主要都市の市場調査や投資検討に従事。 estieでは、セールスマネージャーとして営業や事業開発を手がける。 ベンチャー感を出すため、ヒゲと伊達眼鏡をトレードマークにしている。
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