渋谷区のオフィス事情3選|ビルの型別賃料相場もあわせてご紹介!
- エリア別オフィス事情
- 2021/04/03
渋谷区ってどんなところ?
渋谷区はJR線、東京メトロ、私営鉄道など様々な路線が乗り入れるターミナル駅を有し、国道246号線、山手通り、明治通りなど電車でも車でもアクセスが良いことで知られています。
近年、渋谷周辺へオフィスを移転する企業が増えており、さらに注目されている渋谷区ですが、実際に渋谷区はどのようなところなのか最新のオフィス事情と合わせ、本記事で詳しく解説をしていきます。
若者の街
渋谷区は古くから渋谷109やマルイなどの大型ファッションビルが存在し、若者を中心としたファッションの発信地として名前が知られていました。
現在も渋谷駅のアクセスの良さから、高校生や専門学生、大学生などが通いやすいこともあり、若者の街としてのイメージを持たれ続けています。
ベンチャー企業の聖地
若者文化、ファッション文化の発信地である渋谷は、IT関連ベンチャーの聖地としても名を馳せていた時代があり、2000年代の始めにはアメリカのシリコンバレーを倣い、ビットバレーとも称されていました。
一時期は家賃の高騰などの理由で渋谷から移転するIT企業が増え、下火になったものの、近年では100年に一度とも言われる渋谷駅周辺の大規模な再開発により、再度ベンチャー企業の聖地として改めて注目されています。
渋谷区の再開発事情
渋谷区が2005年に渋谷駅の周辺地域を「都市再生緊急整備地域」に指定したことをきっかけに渋谷駅周辺の再開発が本格的に始動を始めました。
2012年に建てられた「渋谷ヒカリエ」など様々な商業施設やオフィスビルが開業しています。その勢いは止まることなく周辺地域でもさらに多くの開発が進んでいます。
出典:渋谷駅周辺地区における都市計画の提案について|東急電鉄株式会社
参照:https://www.tokyu.co.jp/file/130123-all.pdf
渋谷区のオフィス事情3選
渋谷区では相次ぐ再開発に合わせてオフィス事情も変化しています。渋谷へのオフィス移転を検討されている方に向けて、どのようにオフィス事情が変化しているかを解説してきます。
どのような場所でビジネスをするかで、企業のイメージが変わり、企業イメージは場合によっては方向性をも左右する大切なポイントになります。渋谷は未来へ向けて進化し続ける魅力のある街と言えます。どのように変化していくのかを予測しながら参考にしてみてください。
1:オフィス街として再注目されている
かつてビットバレーと呼ばれていた渋谷は、Googleをはじめとした主要企業が別の場所へ移転しその影を潜めていました。
しかし、近年Googleが渋谷駅東口の複合施設「渋谷ストリーム」へと戻ってくるなど、再度IT企業のオフィス街として注目され始めています。
2019年から2020年にかけて竣工したビルのテナントはほぼ埋まっていると言われていて、今後はより空き物件が減少していくことが見込まれています。
2:ベンチャー企業の聖地
渋谷の再開発計画に伴い大手IT企業が渋谷に移転し始めたことで、大手や外資系のベンチャーキャピタルも渋谷にオフィスを構え始めています。
ベンチャーキャピタルが渋谷に集まることで、スタートアップを始めとしたベンチャー企業が再度渋谷に熱い視線を注いでいる傾向があり、渋谷が再び「ベンチャー企業の聖地」として復活しつつあると言えます。
3:再開発を進めている
渋谷区は広域渋谷圏構想(Greater SHIBUYA)のコンセプトを元に渋谷駅周辺の開発プロジェクトに着手しており、続々と新規のオフィスビルや商業施設の開業を計画しています。その計画は2027年頃まで行う予定です。
大手IT企業をはじめ、様々な企業が渋谷に注目を集めているなか、渋谷の再開発事業から目が離せない状況になっており、オフィス街としても今後の発展が期待されています。
渋谷区の賃料相場3つ
渋谷区でオフィスを賃貸する際には、それぞれの企業のオフィス事情に合わせて、規模や家賃などの相場を知っておく必要があります。
家賃の相場というものは、そのエリアの人気や発展具合によって大きく変化することがあります。本記事では2021年現在の渋谷区の賃料相場を3段階に分けて解説していきます。
1:大型ビルの場合
現在渋谷駅を中心に大型のオフィスビルが竣工し、その需要も拡大しているため、家賃相場はあがりつつありますが、有名な物件を中心に人気が高まっており空室率は高くはありません。
家賃相場は2万円台後半から3万円台前半となっています。場所によっては港区や新宿区よりも高額になっていますが、それでも渋谷区にオフィスを構えたいと考えている企業が多くなっているのが現状と言えます。
2:中型ビルの場合
人気の高い渋谷区のオフィスのため物件探しが難航するのではと考える方も多いかもしれませんが、元々商業施設やオフィスビルが多く存在しているエリアだけあり、50坪から100坪程度の中型ビルは比較的物件が空いている傾向にあります。
家賃相場は2万台前半から2万円台後半となっており、恵比寿や代々木などの周辺エリアに比べると若干高くなっていますが、交通アクセスや周りの企業などのビジネス環境を考えるとリーズナブルな価格帯と考えられます。
3:小型ビルの場合
渋谷区は会社を立ち上げたばかりのベンチャー企業にとって、人気が高いエリアとなっており、20坪から50坪ほどの小型ビルであっても家賃相場は中型ビルと同水準の2万円台の家賃が相場となっています。
しかし、駅からの距離や内装デザインなどにこだわらなければ、1万円台で借りられるオフィスビルも存在します。企業のオフィス事情に合わせて選択すれば、良い物件とめぐりあうことも可能でしょう。
渋谷区にあるビジネスに関する官公庁5つ
ビジネスを始めるのであれば官公庁のアクセスについても考えておく必要があります。様々な役割が担っているため、これらの立地は企業にとって大切な部分と言えます。
ここからは、渋谷区にあるビジネスに関する官公庁を5つ紹介します。
1:渋谷区役所
渋谷区役所は2020年6月26日に産業競争力強化法に基づく「創業支援等事業計画」として国の認定を受けたことで、区が証明書を交付した企業は、会社設立時の登録免許税軽減や創業関連保証枠が拡大するなどの様々な支援を受けることができます。
渋谷区では他にも創業に向けたセミナーや創業融資などの事業者へ向けた様々な支援制度があります。住所は宇田川町のため、駅から近く相談に行きやすいというメリットもあるでしょう。
出典:特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書について|渋谷区ホームページ
参照:https://www.city.shibuya.tokyo.jp/jigyosha/syoko_rodo_soudan/sogyoshien/shomei.html
2:渋谷年金事務所
会社の設立時には健康保険と厚生年金の加入が必須となります。会社設立から5日以内に会社所在地を所轄する年金事務所に届け出て手続きをする必要があります。
渋谷区の年金事務所は渋谷区神南にあり、渋谷駅から徒歩10分圏内のためアクセスも良く、厚生年金や健康保険の相談に行きやすい環境です。
出典:新規適用の手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20150311.html
3:渋谷税務署
法人の場合、登記が完了した際には税務署に「法人設立届出書」を設立から2ヶ月以内に提出しなければなりません。また、従業員を雇う際には給与支払事務所の届け出や源泉徴収の届け出など様々な手続きが必要になります。
渋谷区の税務署は宇田川町の合同庁舎内にはいっているため、相談や手続きがしやすくなっています。
出典:[手続名]内国普通法人等の設立の届出|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_2.htm
4:渋谷都税事務所
都内で法人を設立した場合や、支店を初めて設置する場合には15日以内に「法人設立・設置届出書」を所轄の都税事務所に届け出る必要があります。
渋谷区の都税事務所は恵比寿のガーデンプレイスタワーに入っており、渋谷駅からは若干離れてはいますが、駅からは近いためアクセスは良いといえます。
出典:個人事業税に関する手続|東京都主税局
参照:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/scene/index05.html#L1
5:東京法務局 渋谷出張所
新しく会社を立ち上げる際には登記の申請や、印鑑カードの発行、印鑑証明の発行など様々な事項について法務局で手続きをする必要があります。会社の設立前にしかできないことと設立後にする手続きがあるため、注意が必要です。
場所は渋谷区の宇田川町にあり、近くに庁舎が多いため公的な手続きや届け出が煩雑になりづらく高い利便性があります。
渋谷区のオフィス事情を参考に移転を検討しよう!
渋谷区のオフィス事情は近年の再開発などで大きく様変わりをしています。しかし、他のエリアに目を向けて見るとオフィス事情が様変わりしているのは渋谷だけではありません。
移転を検討する際には、駅の利便性や開発状況、官公庁までのアクセス、他の企業の注目度など渋谷区のオフィス事情を見ると各エリアの全体像をつかみやすくなるため、是非参考にしてみてください。