皆さんは新宿エルタワーをご存知でしょうか?新宿エルタワーは新宿駅西口駅前に平成元年に誕生したオフィスビルです。お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、新宿エルタワーの名前はアルファベットの「L」からきています。平面図を見れば当ビルはL字型をしていることがおわかりになると思いますが、そこからエルタワーと呼ばれています。当時のオフィスビルのイメージを覆すようなインパクトのあるビルを目指し、朝日生命保険など計3社の共同開発によって誕生しました。今回はそんな新宿エルタワーについて紹介します。
基本情報
名称 :新宿エルタワー 住所 :東京都新宿区西新宿1-6-1 竣工 :1989年6月 高さ :121m 階数 :地下5階、地上31階 敷地面積 :7,260 m2 延床面積 :94,000m2 所有者 :朝日生命保険、三菱UFJ銀行、富国生命保険、三信株式会社 アクセス :JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン等・京王線・小田急線「新宿駅」西口から徒歩2分、都営地下鉄線・大江戸線「都庁前駅」から徒歩3分、西武新宿線「西武新宿駅」から徒歩7分
新宿エルタワー誕生の背景と再開発
新宿エルタワーは平成元年という節目の年に誕生しました。オフィスビル不足により、高層ビルなどの開発が様々なところで行われていた時代に、朝日生命保険・三和銀行(現三菱UFJ銀行)・サッポロビールがそれぞれ所有していた駐車場や貸しビルの敷地を合わせて一致団結して開発されました。
この開発は、ビル単体だけでなく、西新宿の全体の街づくりの側面も持っており、行政とも協力した開発がなされました。今でこそ、新宿は地下道で新宿駅南口から都庁まで繋がっていますが、当時はまだ地下道も栄えていませんでした。新宿エルタワーは新宿から地下道で繋がれただけでなく、地上でもペデストリアンデッキで繋がれ、タワーの利用者だけでなく街の通行者の回遊性もよくなりました。
また、当時の大型ビルとしては珍しい、ガラスを多く使った設計で、見た目の良さはもちろん、自然光が多く差すことによる居心地の良さも提供しました。そして新宿エルタワーの名前の由来であるL字型の見た目は、当時大きなインパクトを与えました。
こういった斬新さと、新宿駅西口すぐ目の前という立地を活かし、様々なテナントに入居されてきました。
新宿駅西口エリアの活性化
新宿エルタワーが誕生した時代はバブル経済のど真ん中でした。
当時、新宿エルタワーの周囲にオフィスビルが建ち並ぶ他、新宿駅南口から地下道で都庁まで直接行けるようになるなど、新宿エルタワーのある西口エリアだけでなく南口エリアでも賑わいを増すようになりました。
バブル崩壊や時代の流れを経て、平成20年には、新宿でひと際目立つモード学園コクーンタワーが竣工し、更に新宿エルタワーとコクーンタワーの地下道が接続されました。また、コクーンタワーの地下には大型書店もオープンし、それに伴い新宿エルタワーの地下の飲食店街の利用者も増加し、新宿駅西口エリアの回遊性が高まりました。
新宿エルタワーは新宿駅西口エリアと共に発展してきたとも言えます。
終わりに
いかがでしょうか。今回は平成と共に誕生し、30年経った今でも快適なオフィス空間を提供し続ける新宿エルタワーを紹介しました。
興味のある方はぜひ実際に足にしてみて、雰囲気を感じてみるのもいいはずです。 ぜひその他の記事もご覧ください。
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