オフィスにタイルカーペットを使用するメリットとは|使用のポイント3つも解説

田中 陸(Riku Tanaka)

目次

  1. オフィス用と家庭用のタイルカーペットの違い
  2. タイルカーペットの形状の種類2つ
  3. オフィスにタイルカーペットを使用するメリット7つ
  4. オフィスにタイルカーペットを使用するときのポイント3つ
  5. オフィスにタイルカーペットを敷いた後のポイント3選
  6. タイルカーペットを使用して魅力的なオフィスにしよう

オフィス用と家庭用のタイルカーペットの違い

オフィス用の床材として使用されるタイルカーペットは、家庭用のものとは耐久性や機能性、質感、固定方式などに違いがあります。


オフィス用のタイルカーペットは硬めのパイルを使い耐久性や機能性に優れ、大きな負荷がかかってもずれないように専用の接着剤で固定します。


家庭用のタイルカーペットは毛足が長いパイルなどを使い質感を重視し、裏面に吸着加工を施し接着剤を使用せずに床に置くだけで取り外しが可能です。

タイルカーペットの形状の種類2つ

タイルカーペットの表面に使用されているパイルには、主にループ形状とカット形状の2種類があります。


パイルの形状の違いにより踏み心地や耐久性、デザインなどにも違いが見られます。タイルカーペットの導入を検討しているオフィスの方は、パイルの形状とそれらの特徴について理解しておくようにしましょう。


では、ここからは、タイルカーペットの形状の2つの種類について詳しく説明していきます。

ループ形状

タオルのようにループ状のパイルで作られているのが、ループ形状のタイルカーペットです。


ループ形状のタイルカーペットは、パイルがループ状になっているのでさらりとした肌触りで、弾力性があり復元性に優れているという特徴があります。そのためへたりにくく、多くの人やモノが行きかうオフィスの中で使用するのに向いていると言えるでしょう。

カット形状

ループ形状のパイルのループがカットされたものがカット形状のタイルカーペットです。


カット形状のタイルカーペットは、ループ形状のタイルカーペットのような弾力性はないものの柔らかい踏み心地をしており、防音性に優れているという特徴があります。


ただ、柔らかく弾力性に劣るのでループ形状のものより劣化が早くなるというデメリットがあります。歩行量の少ない場所や靴を脱いで歩く場所に適していると言えるでしょう。

オフィスにタイルカーペットを使用するメリット7つ

オフィスに使われる床材にはタイルカーペット以外にも大理石や天然木などの天然素材やフローリング、ビニルタイプなどがあります。


床材はオフィスのイメージを大きく変えることができますので一番いいと思えるものを選びたいですが、タイルカーペットを使用するメリットにはどのようなことがあるのでしょう。


ここからは、オフィスにタイルカーペットを使用するメリット7つを紹介していきます。

1:簡単に張替えできる

オフィスにタイルカーペットを使用する代表的なメリットは、簡単に張替えできるということです。


タイルカーペットは1枚40㎝~50cm角の大きさで、それを床の大きさに合わせ複数枚張り合わせ床全体を仕上げていきます。


1枚物のカーペットだと汚れや破損が気になればすべて変えなければいけません。タイルカーペットであれば1枚だけ簡単に取り外し張替えすることができます。

2:視覚的な区分けできる

オフィスではスペースを区切る場合、間仕切りを使用するのが一般的ですが空間が遮断され開放感に欠けてしまいますし、導入には大掛かりな工事が必要なケースもあります。


タイルカーペットには一色ではなく、色違いやデザイン違いが存在しています。色や素材の違うタイルカーペットを使えば間仕切り使うことなくオフィスを視覚的に区分けすることが可能です。


タイルカーペットでおしゃれで機能的なオフィスを作ることができます。

3:掃除やお手入れがしやすい

タイルカーペットは1枚だけ外すことができるので、ウォッシャブル対応のものでしたら汚れたらその部分だけ外して洗うことができます。掃除やお手入れがしやすい点もオフィスでタイルカーペットを使用するメリットのひとつです。


タイルカーペットによっては防汚加工やフッ素加工と特殊な加工が施されているものもあります。そのようなタイルカーペットであれば汚れた場合でも布巾などで拭けば汚れを簡単に落とすことができます。

4:耐久性の高い商品が多い

オフィス用として販売されているタイルカーペットは、毎日多くの人が土足で行き来することをはじめから想定してナイロン糸など耐久性の高い材料を使用して作られています。


ほかの種類の床材に比べても耐久性が高い商品が多いので、長く使用することができ破損による交換の手間を大幅に削減することが可能です。

5:サイズ調整を容易に行える

一枚物のカーペットや絨毯は床の大きさにぴったりのサイズのものを探そうとしてもなかなか見つからず、特注することも考えなければなりません。


タイルカーペットであれば床の大きさに合わせて枚数を変えればいいので、オフィスの大きさに合う床材を探しまわるということがなくなります。


タイルカーペットは好きな大きさにカットして使うこともできますので、柱などの出っ張りやくぼみに対応することもできます。

6:遮音性に優れている

遮音性に優れている点もオフィスでタイルカーペットを使用するメリットのひとつといえるでしょう。


オフィス内は多くの人やモノが行き交うので足音が響くような床材を使用していると業務に支障をきたしてしまうことがあります。タイルカーペットには遮音性に優れたものがあり、床材として使用することで足音を軽減させることが可能です。


パッケージに遮音や防音などの表示がされているので遮音性の有無を確認できます。

7:保温性がある

タイルカーペットは遮音性や防音性に優れているだけでなく、保温性もあります。


冬場は床からくる冷えいわゆる底冷えに頭を抱える従業員は多くいます。足元は厚着をして温めることはなかなかできませんが、タイルカーペットを使用するだけで底冷えを軽減することができます。タイルカーペットで働きやすい快適なオフィスにすることができるでしょう。

オフィスにタイルカーペットを使用するときのポイント3つ

ここからは、オフィスにタイルカーペットを使用するときのポイント3つを紹介していきます。


オフィスにタイルカーペットを使用する場合、色を選んだり、色でスペース分けするか検討したり、施工は業者にお願いするのか従業員で行うのかということを考えなくてはいけません。

1:色の選び方

床材の色によりオフィスのイメージや作業効率を変えることができます。


オフィスにタイルカーペットを使用する場合、同じ色のタイルカーペットで統一するのではなくエリアごとに適した色を選ぶようにしましょう。


デスクワーク中心のエリアで暖色系を選択すると目が疲れてしまうのでアースカラーやナチュラルカラーがおすすめですが、発想力が求められるエリアでは頭を切り替えやすくするためにはっきりとした色がおすすめです。

サンプルでイメージを掴む

以前はオフィスの床に使用するタイルカーペットというとグレーなど暗めの色合いのものばかりでした。現在はさまざまな色やデザインのものが販売されており、オフィスの中でもエリアごとに色を変えるということが一般的になっています。


数多くあるタイルカーペットの中から最適な色を探すためにはサンプルを取り寄せて、実際に目で見て確かめてオフィスに貼ったときのイメージを掴むと良いでしょう。

2:色でスペース分けする

オフィスにタイルカーペットを使用するメリットで視覚的な区分けできると紹介しましたが、タイルカーペットを使えば間仕切りを使わずに広い空間を維持しながらスペースを分けることができます。機能的でおしゃれなオフィス作りが可能です。


オフィスでタイルカーペットを使用するときには、床全体を同じ色のもので統一するのではなく、色違いのタイルカーペットを使いスペース分けすることを検討しましょう。

3:施工の方法

タイルカーペットは業者に施工を依頼しなくても、自分たちで貼っていくことが可能です。


業者に依頼すれば希望に合う最適なタイルカーペットを必要な枚数選び、自分たちで行うよりも正確でしかも迅速に作業をしてもらうことができますが、材料費以外に工賃がかかってしまいます。


手間がかかってもいいけれど費用を抑えたいという場合には、タイルカーペットを購入してきて従業員で行うと良いでしょう。

業者に依頼する場合

業者に依頼する場合、複数の業者から見積もりを取り選定します。安さだけで業者を選ぶのではなく、タイルカーペットに関する知識や経験が豊富であることも基準にしましょう。


業者に依頼すると費用が高くなりますから自分たちでと考えてしまいますが、OAフロアを採用する場合、配線の通し方が適切でないと通信障害を起こすなどトラブルが起きてしまうことが考えられます。OAフロアにする場合は業者に依頼しましょう。

従業員で行う場合

タイルカーペットを自分たちで施工する場合、施工が簡単な裏面にのりが付いているものがおすすめです。スケールやチョークライン、カッターなどの道具を用意し、フロアをきれいに掃除しておきましょう。


まずバランスよくタイルカーペットを貼るために部屋の広さを測り中心点を割り出し、部屋を四等分にします。ブロックごとに中心点から階段状にタイルカーペットを順番に貼り、壁際などはスペースに合わせカットして貼りましょう。

オフィスにタイルカーペットを敷いた後のポイント3選

最後に、オフィスにタイルカーペットを敷いた後のポイント3選を紹介していきます。


オフィスにタイルカーペットを使用する場合、施工だけでなくタイルカーペットの特性を理解し取り扱いにも注意しなければなりません。

1:台車やキャスター移動する時

タイルカーペットの上を重たい台車やキャスターを移動させる場合には、過度な負荷がかかりパイルが傷ついたり、へたったりするだけでなく場合によっては接着剤でしっかりと固定していたとしても剥がれてしまう恐れがあります。


タイルカーペットの上で重いもの移動させる場合は、合板で養生するなどして過度な負荷がかからないようにしましょう。

2:湿気がこもりやすい

タイルカーペットは裏面が硬質ゴムなどでできているため湿気がこもりやすいという欠点があります。


湿気が発生しやすい場所にタイルカーペットを貼ると接着が不十分になり剥がれやすくなったり、異臭が発生したりしてしまうことがありますので、そのような場所では使用は避けた方がいいです。


もし湿気が発生しやすい場所で使用する場合は、定期的に湿気を放出させるようにしましょう。

3:予備があると便利

オフィスにタイルカーペットを敷く場合には、あらかじめ予備を用意しておくと便利です。


オフィスに敷いたタイルカーペットに拭いても取れない汚れがついてしまった場合、その部分を速やかに予備と差し替え汚れたものを洗うことができます。破損してしまった場合もすぐに交換することができるので予備を用意しておきましょう。

タイルカーペットを使用して魅力的なオフィスにしよう

タイルカーペットは1枚ずつ貼ったり剥がしたりすることができ、簡単に張替えることができるなどさまざまなメリットがあります。


現在、さまざまな色やデザインのタイルカーペットが販売されておりエリアごとに色を変えて、スペース分けすることが可能です。


床材でオフィスのイメージを大きく変えることができますから、タイルカーペットを使用して魅力的なオフィス作りをしましょう。

監修

執筆者
田中 陸(Riku Tanaka)
経歴
東京大学経済学部卒業後、住友不動産入社。オフィスビルのアセットマネジメントを担当し、海外事業部にて世界主要都市の市場調査や投資検討に従事。 estieでは、セールスマネージャーとして営業や事業開発を手がける。 ベンチャー感を出すため、ヒゲと伊達眼鏡をトレードマークにしている。
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