日本リージャス、最上級ブランド「Signature」を日本生命丸の内ビルに開設
三菱地所グループの日本リージャス(以下、リージャス)は、2025年秋、東京・丸の内の日本生命丸の内ビル21階にフレキシブルオフィス「Signature 日本生命丸の内ビル」を開設する。リージャスが展開する最上位ブランド「Signature」の新拠点で、東京駅直結の一等地への出店となる。
リージャスは三菱地所グループに加わって以降、同グループが所有・関与する物件への本格出店が進み、グループ資産の活用とフレキシブルオフィス事業のシナジー深化を示している。
5年間で拠点数20%以上増、出店ペース加速
リージャスの国内拠点数は、2019年の約150拠点から昨年2月時点で185拠点超と、5年間で20%以上増加。コロナ禍の影響で一時的な拠点展開の鈍化はあったと見られるが、パンデミック後の柔軟な働き方への需要に支えられ、拠点数は堅調に伸び続けている。特に2023年に三菱地所が資本参加して以降、出店ペースは加速しており、全国展開を強化している。
拠点展開は東京23区や大阪、名古屋などの都市圏に加え、地方中核都市や中小都市にも及び、2024年には全国48都市に拠点を構えるまでに至った。ブランド別では、ハイグレードビルに展開する「Regus」、コンパクトだが低価格の「Openoffice」、そして高級路線の「Signature」など、物件特性や立地に応じたマルチブランド戦略を採用している。
レンタルオフィス市場でのポジション
レンタルオフィス市場では、「ワークスタイリング(三井不動産)」や「H¹O(野村不動産)」なども拠点を拡大している。特に三井不動産は、2025年4月にニューヨーク・マンハッタンのオフィスビル「1251 Avenue of the Americas」に初の海外拠点を開設すると共に、同年4月より、全世界に200以上のフレキシブルオフィスを展開するIndustrious社との連携を開始し、今後海外展開を進めていく目論見だ。 リージャスはグローバルネットワークを持つIWGグループの強みと、日本市場におけるエリアカバレッジの広さを武器に、法人顧客を中心に強固なポジションを築いている。また、「Signature」ブランドは、六本木、日比谷、大阪梅田、福岡といった都市部の象徴的ビルに出店が続いており、グローバル企業や高付加価値オフィスを求める企業に向けたプレミアムサービスを提供している。
リージャスは今後も、地方中核都市への小規模拠点展開や三菱地所保有物件との連携強化によって、より広範なネットワーク形成を進める構えだ。市場の多様化に応じて、高級・標準・低価格帯ブランドを柔軟に使い分けるポートフォリオ戦略が、今後の差別化要素となるだろう。
施設概要
開設日:2025年秋
住所:東京都千代田区丸の内一丁目6番6号 日本生命丸の内ビル21階
アクセス:JR「東京駅」駅 徒歩1分/東京メトロ 東西線「大手町駅」徒歩2分
総面積:約 2,169.03 ㎡
オフィス部屋数:118 室
ワークステーション席数:331 席
※開設日や部屋数・座席数は2025年4月時点の予定