海老名で複合型物流施設「MFIP海老名 &forest」を着工、三井不動産
三井不動産は2025年4月、神奈川県海老名市役所前で「三井不動産インダストリアルパーク(MFIP)海老名 &forest」の建設に着手した。竣工は2026年6月末を予定する。
首都圏大型マルチテナント型物流施設の需給バランスが悪化し、空室率が上昇基調にある中、本物件では延床面積約12,166坪のうち半分をオフィス・研究所・ラボ等に割り当て、知的生産機能を組み合わせることで、物流専用施設に比べテナントの裾野を拡張する。
本計画の特徴は、国内のマルチテナント型物流施設として初めて構造材に国産木材を採用した点である。三井不動産グループが北海道美瑛町に保有するトドマツ材を木鋼ハイブリッド柱・梁に活用し、鉄骨造のみと比べて建設時CO₂排出量を約40%削減する。木造化を推進する新ブランド「&forest」のフラッグシップでもあり、グループ保有林5,000haと連動した循環型のサプライチェーンを体現する試みだ。
立地面では、幹線道路である圏央道「海老名IC」から約2.8kmと至近。東名高速道路・中央自動車道・関越自動車道への接続にも優れ、首都圏から中部・関西圏にかけての広域物流ネットワークを強力にサポートする。また、鉄道アクセスも良好で、小田急線・相鉄線「海老名」駅から徒歩9分、JR相模線「海老名」駅から徒歩11分に位置。新宿・横浜といった都市部への直通アクセスが可能で、物流施設でありながら徒歩圏内にターミナル駅を擁する希少な立地条件を備えている。これにより、広域からの人材確保においても優位性が期待できる。
さらに海老名市では、神奈川県央エリアの中核拠点として再開発が進行中であり、市役所周辺や海老名駅周辺での都市機能強化が進展している。施設の東側には、三井不動産レジデンシャルが手掛ける地上9階建てマンションも2026年7月に竣工予定で、地域一帯の発展が見込まれる。交通インフラの整備と都市機能の拡充に伴い、今後さらに資産価値・施設利用価値の向上が期待される。
物件概要
建物名:三井不動産インダストリアルパーク(MFIP)海老名 &forest
住所:神奈川県海老名市中央5丁目2番
最寄駅:小田急線・相鉄線「海老名」駅より徒歩9分 / JR 相模線「海老名」駅より徒歩11分
竣工年月:2026年6月末(予定)
規模:地上4階建
延床面積:約12,166坪
構造:鉄骨造一部木造